動画編集のポートフォリオの作り方|未経験・実績ゼロでも選ばれる
動画編集のポートフォリオは「作品集」じゃないんですよね。発注者に「この人に任せて大丈夫そう」と感じさせるための錯覚資産、つまり信頼を前借りするための装置です。だから評価軸は「自分がどれだけ頑張ったか」ではなく「相手が安心して発注ボタンを押せるか」。ここ一点に絞ると、実績ゼロでも作るべきものは驚くほどはっきりします。
書いているのは、株式会社ブイストで動画編集スクール ブイプロを運営している山田一真です。僕はずっと「実績は錯覚資産」という言い方をしてきました。ここではその定義を出発点に、未経験の人がゼロからポートフォリオを組み立てて、案件応募で選ばれる状態まで持っていく手順を、チェック表とNG例つきで並べます。
この記事でわかること
- ポートフォリオの正体=「錯覚資産」という定義と、そこから導かれる原則
- 発注者がどこを見ているのか(構成要素チェック表)
- 実績ゼロから実績をつくる5つの選択肢の比較
- 模擬案件(自主制作)で実績をつくる7ステップ
- ジャンル別「載せるべき作品」の対応表と、公開先の選び方
- 載せてはいけないもの・一発で落とされるNG例
- 受講生555件の成果報告データから見た「作るべきジャンル」
- よくある質問5問(何本必要か/他社動画を使っていいか ほか)
1. ポートフォリオとは何か——「作品集」ではなく「錯覚資産」
実績=「任せて大丈夫そう」と思わせる装置
まず定義からいきます。僕がセミナーで何度も言ってきたのはこれです。
「実績とは、この人に任せて大丈夫そうだと感じさせるための錯覚資産に過ぎない。登録者100万人チャンネルのテロップ入れだけやった人も『100万人チャンネルの編集担当でした』と言える。いくらでも盛れる。神格化するな」
多くの人は実績を、動かせない資格みたいなものとして扱います。そして「自分には実績がないから応募できない」で止まる。でも実績って、相手の頭の中に「この人なら大丈夫そう」という感覚を発生させるための道具でしかないんですよね。道具なら、持っていない人がゼロから作れます。
気をつけたいのは「盛る」と「詐称」の線引きです。テロップ入れだけを担当した事実を「100万人チャンネルの編集に携わりました」と表現するのは、事実の言い方を選んでいるだけ。一方、担当していない案件を担当したと書く、他人の制作物を自分の作品として載せる——これは詐称で、必ず破綻します。錯覚資産とは「事実の見せ方を設計すること」であって、「事実でないことを言うこと」ではありません。
ポートフォリオは「拳」である
もうひとつ、市場での立ち位置を表した言葉があります。
「動画編集者にとっての拳はポートフォリオ。ライバルが弱い市場で圧倒的な強さでぶん殴るのが一番強い。草野球のフィールドに大谷翔平が来たら無双する」
裏を返すと、周りと同じ拳しか持っていなければ勝負になりません。ここで効いてくるのが金太郎飴理論です。スクールの急増で初級者が大量に生まれた結果、市場には同じレベルの、同じポートフォリオ(まこなり社長風・自己紹介動画)の編集者が溢れました。「全く同じラーメン屋が10軒並んでいたら、どの店に入るか。安い店ですよね」——同質化した瞬間、選定基準は価格だけになります。低単価化の正体はここです。
だからゴールは「うまい動画を作ること」じゃありません。「同じ募集に並ぶ他の応募者と、明確に別物であること」です。あなたのポートフォリオは、隣の応募者と何が違いますか。
発注者側から見ると、もっとシビア
実際に編集者を募集した側の実録では、応募17人→営業文がまともな人4人→テスト案件を完遂した人2人→採用1人。「ほぼ全員ポートフォリオと日本語が微妙」という本音も語られる一方、「編集者を探すのも大変。質の良いポートフォリオで判断するしかない」という発言も残っています。発注者はあなたの人柄を知りません。判断材料はポートフォリオと文章だけです。
2. 発注者はポートフォリオの何を見ているか
僕が普段挙げている「ポートフォリオ6ポイント」と「現場レベル8項目」を、自己点検できる形に並べ直しました。1本仕上げるたびに、上から順に採点してみてください。
| 構成要素 | 基準 | 落とされる状態 |
|---|---|---|
| 尺 | 1本90秒前後。技術が伝わる最小単位に圧縮する | 10分の長尺。最後まで見てもらえない |
| 冒頭 | 最初の5〜10秒で勝負。ここに一番強い演出を置く | ロゴアニメーションで10秒使う |
| カットのテンポ | 初心者感の排除。間の意味を判断して残す/削る | 無音を全部切るジャンプカット脳 |
| テロップ | 文字起こしではなく意訳(話し言葉→書き言葉) | 「えー」「まあ」までそのまま文字化 |
| 誤字・表記統一 | 固有名詞は公式表記。数字・単位も統一 | 専門用語の表記ミス(即死) |
| 音量バランス | 全体を整音。SEは調整済みを使う | 爆音SE。初歩ミスと判断される |
| 演出の根拠 | 「なぜこの演出か」を言語化できる | なんとなく赤、なんとなくBGM |
| トンマナの統一 | フォント・色・余白が崩れない | テロップごとにフォントが違う |
| OP・ED | 短く、技術が伝わる演出に絞る | 本編より凝ったOPで尺を食う |
| ジャンル | 1ジャンルに特化して3本前後 | ビジネス・ゲーム・Vlogの混載 |
| クリップ先端 | 音の切れ際・映像の頭が雑でない | 語尾が切れる、頭にノイズ |
| マニュアル遵守 | 指定の形式・命名・尺・比率を守る | 募集要項と違う縦横比で提出 |
ジャンル混載について補足します。「いろいろできます」を示そうと5ジャンルを1本ずつ並べるのは逆効果で、僕はこれを「混載は初心者感の応酬」と呼んでいます。発注者が見ているのは器用さではなく、自分の案件と同じ絵が作れるかどうかだけだからです。
3. 実績ゼロからポートフォリオをつくる5つの選択肢
「実績がないから作れない」という前提が、そもそも間違っています。つくり方は何通りもあって、費用も時間も信頼度も違う。ちなみに僕の初案件の請求書は500円でした。そこから始まっているので、実績ゼロの人を上から見るつもりはありません。
| 手段 | 内容 | 必要期間の目安 | 信頼度 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ①模擬案件(自主制作) | 実在の募集を想定し、自前素材で完成品を作る | 3本で1〜2ヶ月 | 中〜高(品質次第) | 全員。最初に通る道 |
| ②完コピ(番組の再現) | 参考番組の演出を1ミリずらさず再現する | 1本2〜4週間 | 高(完成度次第) | 差別化したい人 |
| ③制作イメージ | 営業先の現状と改善案を並べた提案素材 | 1社2〜4時間 | 非常に高(個別性) | 企業へ直接営業する人 |
| ④低単価の実案件 | 小さく受注し実案件の経験を積む | 数日〜 | 高(第三者評価) | 実務の流れを覚えたい人 |
| ⑤知人・身内の制作 | 店舗紹介などを許可を得て制作 | 1本数日 | 中(掲載許可が前提) | 撮影から始めたい人 |
順番も決まっています。①編集スキル習得→②実案件経験(低単価可)→③自主制作でレベルの高いポートフォリオ→④高単価案件受注→⑤小さく外注→⑥積み上げ。ここで警告しておきたいのは「③④を飛ばすと終わる」という点です。所要期間についても脚色なしで言います——「ポートフォリオ2ヶ月+受注1ヶ月」。1週間で仕上がるものを、市場は評価しません。
③「制作イメージ」がなぜ強いのか
特に触れておきたいのが③です。実績がない状態で企業に営業するとき、僕が勧めているのは汎用ポートフォリオではなく「相手専用の制作イメージ」。相手のチャンネルの現状と、自分が作った改善版を並べたビフォーアフター画像を用意して、「右側に変えます」と出す方法です。
たとえるなら、寿司屋の看板に貼ってある美味しそうな写真と同じ。「任せた未来」を具現化して見せるんです。汎用ポートフォリオが「私はこういう者です」という自己紹介なのに対して、制作イメージは「あなたの動画はこう変わります」という提案になる。手間はかかりますが、高い単価で提案するなら、それぐらいの営業コストはかけよう。代理店には対応幅を示すために5ジャンル分を用意しておくとよい、という指針も残しています。
4. 模擬案件で実績をつくる7ステップ
ここが本題です。実績ゼロの人が最初の3本を作りきるまでの手順を、そのまま動かせる粒度で並べます。
- 狙う募集を20件集めて共通項を出す:応募したい募集を20件コピーして一覧にします。見るのは「ジャンル」「尺」「納品形式」「作業範囲(カット/テロップ/サムネ/BGM)」。20件並べると、作るべき動画の仕様が自動的に決まります。妄想で作らないための工程です。
- 完コピ対象を1つ決める:共通項に近い「お手本」を1本選びます。僕が参考に挙げるのはテレビ番組——有吉の壁、日曜日の初耳学、水曜日のダウンタウン、相席食堂、月曜から夜ふかし、千鳥の鬼レンチャンなど。まこなり社長風・マナブ風は飽和していて差別化にならないので避けてください。
- お手本を分解してストックする:スクリーンショットを30枚単位で集め、テロップのフォント・太さ・縁取り・色・配置・出方をトレースします。基準は「お手本と重ねた時に1ミリもずれていない状態。子音の1フレーム、フォントの太さ、境界線、色調まで」。ここは根性の話です。僕が初めて1本5万円の案件を納品できたときにやったのも同じで、参考動画を少なくとも40回から50回は見て、スクショも撮りました。作ったテキストスタイル・SE・エフェクトは雛形プロジェクトにまとめ、次回から使い回します。番組映像はあくまで技術を鍛えるための教材です。トレースの成果物をそのまま公開してはいけません。
- 自分の素材を用意する:載せる映像は必ず権利がクリアなものにします。自分で喋って撮る/知人に許可を得て撮影する/商用利用可のフリー素材やAI生成素材を使う、の3択です。他人のYouTube動画をダウンロードして編集し、自分の作品として公開する行為は著作権侵害です。
- 90秒に編集する:冒頭5〜10秒に一番強い演出を置いて、全体を90秒前後に収めます。工程の順序にも型があります——全素材への共通処理→音の調整→波形を見ながらカット→クリップの色分け→テロップ→BGM・SE→細かい演出。1工程ずつ完結させると手戻りが減ります。
- 2種類の検品をかける:ひとつはセルフ監査で、第2章のチェック表を全項目つけていきます。もうひとつは第三者チェック。判断基準はシンプルで、「全カット・全テロップの『なぜ』を言えるか」「自分が作った動画で10時間語れますか」。語れない箇所は、根拠なく置いた演出です。
- 3本セットにまとめ、意図を文章で添える:同一ジャンルで3本揃えたら、1本ごとに「想定クライアント/狙い/工夫した点/制作時間」を200字程度で書き添えます。発注者が知りたいのは技術より思考です。
この工程、正直きついです。受講生の成果報告にも「1番きつかったのは模擬案件でテレビ番組風ポートフォリオです」という声が残っています。でもきついからこそ「他の編集者が低単価案件で疲弊している間に自主制作を繰り返して編集スキルを相対的に高める」が成立します。
劣化コピーは逆効果になる
ひとつだけ強めに言っておきます。「『完コピです』と言って完コピできていないと、『完コピしようとして技術的にできなかった人』というメッセージが伝わり、営業的に逆効果。自分の実力のなさを露呈するポートフォリオになる」
「それっぽい」は、何もないより悪いことがある。完成度に自信がないなら、無理に「完コピ」と名乗らず、素直に自主制作として出すほうが安全です。
5. ジャンル別・載せるべき作品の対応表
応募先とポートフォリオの中身がズレていると、どれだけ丁寧に作っても届きません。ジャンル別の対応表です。
| ジャンル | ポートフォリオに入れるべき作品 | 審査で見られる点 | 特有の地雷 |
|---|---|---|---|
| YouTube長尺(ビジネス系) | 90秒の抜粋編集+テロップ意訳 | 間の判断・情報の引き算 | フルテロップにすればいいという誤解 |
| ショート/リール/TikTok | 縦型15〜60秒を3本 | テンポとデザインの豊富さ | 横型を縦にトリミングしただけ |
| 非属人系(ゆっくり・漫画等) | 該当ソフトの本編1本 | 指定どおりに作れるか | 求められていない独自アレンジ |
| 専門知識系(ゴルフ・美容等) | ジャンルのトンマナを模した再現作品 | 用語の正式表記 | 表記ミスは即死 |
| イラスト・アニメ系 | テロップ入れ+演出 | 素材を活かす配置 | 素材の権利処理が曖昧 |
| 広告動画 | 15〜30秒の訴求違い2〜3案 | 訴求設計とCTAへの導線 | 雰囲気だけで訴求が読めない |
| サムネイル制作 | 同一テーマで案違い3枚+意図 | 0.2秒でクリックさせる力 | 右下にタイムコードと被る文字 |
| 企業PR・セミナー動画 | 字幕・図解の精度がわかる1本 | トンマナ統一と誤字ゼロ | トンマナ崩れは対企業で完全NG |
| ディレクション・運用代行 | 作品+進行管理表・マニュアル | 品質担保の仕組み | 編集実績だけで管理力を示す |
データで見る「どのジャンルを作るべきか」
ブイプロ(株式会社ブイスト運営)の受講生成果報告データ(2026年7月20日時点・全555件、うち案件種類の回答は485件/複数選択可)を集計した内訳です。
| 案件の種類 | 件数(延べ) |
|---|---|
| YouTube長尺動画 | 287 |
| YouTubeショート | 181 |
| Instagramリール | 129 |
| TikTok | 103 |
| サムネイル制作 | 79 |
| 広告動画 | 77 |
| ディレクション・運用代行 | 65 |
| 企業PR動画 | 48 |
| セミナー・ウェビナー動画 | 45 |
| LP用動画 | 15 |
読み取れることは3つ。YouTube長尺が依然として最大の受け皿であること。ショート・リール・TikTokを合わせた縦型が延べ413件と長尺を上回る規模で存在し、縦型サンプルを1本も持っていないのは機会損失であること。そしてサムネイル制作が79件と、単独カテゴリとして成立していることです。
※この集計は自己申告ベースの成果報告であり、業界全体の分布を示すものではありません。「どんな作品を用意すると応募先が広がるか」の参考としてご覧ください。
6. まとめ方と公開先の選び方
作品ができたら、次は見せ方です。ここで手を抜くと、せっかくの作品が再生されないまま終わります。
| 公開先 | メリット | デメリット | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| Notion | 作品・意図・料金・稼働時間を1URLに集約。更新が速い | 初期の作り込みに時間 | ◎ 本命 |
| YouTube(限定公開) | 再生が軽い。相手の環境を選ばない | チャンネルの見え方に注意 | ◎ 動画置き場に最適 |
| Googleドライブ | すぐ用意できる | 権限設定ミスの事故が多く、重い | △ 補助的に |
| Vimeo | 画質が良い。パスワード保護可 | 無料枠の制限 | ○ 品質重視なら |
| 自作サイト | 本気度が伝わる | 制作コストが高い | △ 後回しでよい |
実務上のおすすめは、動画本体はYouTube限定公開、それらをNotion1ページに並べて説明文を添え、応募時はそのURLを1本だけ貼る構成です。僕の営業指導でも、提出物として「Notionポートフォリオ(自主制作可)」を挙げています。
ここでひとつ、僕の失敗を書いておきます。昔、完成した動画をクライアントに確認してもらうためにYouTubeで限定公開したら、「やめてください。後の本投稿の動画が転載とみなされたことがあります」と教えていただいたことがありました。自分の自主制作を置く分には問題ありませんが、クライアントの納品物を勝手に上げるのは別の話です。
ページに載せる項目は、営業資料の型に寄せると迷いません。自己紹介→相手の悩みの言語化→強み→制作イメージ/作品→制作の流れ→料金プラン→よくある質問→連絡先の順。フォントは1種類、強みは核を1本に絞ります。
細部も見られています。応募アカウントは本名+サービス名(例:「山田一真@動画編集代行サービス」型)、アイコンはアニメ画像ではなく胸から上の写真。これだけで差別化になる領域です。
7. 載せてはいけないもの・NG例
ここは減点法の世界です。1つ該当するだけで、他がどれだけ良くても落ちます。
絶対にやってはいけない(法的・倫理的にアウト)
- 他人の動画を無断でダウンロードして編集し、自分の作品として公開する:著作権侵害です。テレビ番組もYouTube動画も同様。トレースは技術を鍛える学習に留め、公開する作品には権利がクリアな素材だけを使ってください。
- 守秘義務・NDAのある納品物を許可なく掲載する:クライアントワークを載せる際は必ず事前に掲載可否を確認します。明示されていなくても、無断掲載は信頼を失います。
- 担当していない案件を担当したと書く(実績の詐称):バレます。そして業界は狭い。「盛る」と「詐称」は別物です。
- フリー素材のライセンス違反:商用利用不可の素材やクレジット表記必須の素材を無断で使わない。ポートフォリオも営業活動なので商用扱いになる場合があります。
- 他人が作ったテンプレート・プリセットをそのまま自作として見せる:配布テンプレのドラッグ&ドロップは、見る人が見れば一瞬でわかります。
技術的NG(作品そのもので落とされる)
- 爆音のSE・音量がバラバラ:「実務でも初歩ミスをすると思われ即死」。整音は最低ラインです。
- 語尾が切れている/頭にノイズが残っている:クリップの先端処理は現場レベル8項目のひとつ。
- 「えー」「あー」をそのまま文字にしたテロップ:求められているのは文字起こしではなく意訳です。
- 根拠のない演出:ポジティブな話に赤黒テロップを乗せるなど。「なんでここでこの演出?と言われない根拠を持って編集する」。
- 劣化した完コピ/ジャンル混載:前者は技術不足の証明書、後者は初心者感の応酬です。
見せ方のNG(中身以前で落とされる)
- リンクが切れている・権限がなくて開けない:応募前に必ずシークレットウィンドウで開いて確認します。
- ファイルが重くて再生に時間がかかる:発注者は待ってくれません。
- 「やる気だけはあります」というアピール:「『YouTubeを伸ばす編集ができます』も、編集だけで伸びないことを発注側は重々承知なので無能認定される」と、はっきり否定しています。
- 募集要項に答えていない:稼働可能時間も対応範囲も書かず、リンクを貼るだけの応募文は読まれません。
- アニメアイコン・ハンドルネームのみの応募:法人相手では特に不利になります。
8. ポートフォリオを「案件」に変える
ポートフォリオは単体では機能しません。営業とセットで、初めて錯覚資産になります。
実力の判定基準はこうです。「求人媒体で30〜40件応募して返信率10〜30%あれば、企業直営業に進んでよい。返信ゼロなら実力・伝え方・実績が弱い」。良し悪しは主観ではなく返信率という数字で判定するということですね。返信率が低いならポートフォリオとプロフィールの問題、受注率が低いなら商談と納品物の問題、と切り分けます。
「ポートフォリオのレベルが足りないから無視せざるを得ない」——これは実際に発注側が漏らした言葉です。単価や媒体のせいにする前に、ここを疑うほうが早く前に進めます。
作った後の動かし方については、応募文の型や営業ルートを解説した動画編集の仕事の取り方を参照してください。未経験からのステップ全体像を確認したい方は動画編集者になるにはを、企業へ直接アプローチする段階まで進んだ方は動画編集の企業営業7ステップが対応する内容です。
ポートフォリオづくりで一番多い失敗は、基準がわからないまま独りで作り続けることです。ブイプロでは模擬案件を軸にしたカリキュラムと個別フィードバックで、この基準づくりを短縮しています。学習の進め方に迷っている方はブイプロの無料相談・詳細はこちらをご確認ください。
よくある質問
Q1. ポートフォリオは何本必要ですか?
A. 同一ジャンルで3本前後が目安です。本数より「1ジャンルに特化していること」「1本あたりの完成度」が優先されます。5ジャンル1本ずつより1ジャンル3本のほうが強い。発注者が見ているのは器用さではなく「自分の案件と同じ絵が作れるか」だからです。制作期間は、しっかり作るなら合計2ヶ月程度を見込んでください。
Q2. 他社・他人の動画を素材に使って編集してもいいですか?
A. いけません。他人が制作した動画(テレビ番組、他社YouTubeチャンネル、既存の広告など)を無断でダウンロードして編集し、自分の作品として公開する行為は著作権侵害にあたります。「勉強のため」「ポートフォリオだから」は理由になりません。
正しいやり方は、演出やデザインの手法を分析・トレースして自分の技術に取り込み、公開する作品には権利がクリアな素材(自分で撮影した映像、許可を得た知人の素材、商用利用可のフリー素材やAI生成素材)を使うことです。「番組映像を教材として技術を身につける」ことと「番組映像を載せた作品を公開する」ことは全く別の話です。迷う場合は掲載しない、が安全です。
Q3. ポートフォリオはどこに公開すればいいですか?
A. 動画本体はYouTubeの限定公開、それをNotionの1ページにまとめるのが実務上いちばん扱いやすい構成です。応募時に貼るURLは1本に絞ります。Googleドライブは権限設定のミスで「開けません」という事故が起きやすく、メインには向きません。公開前に必ずログアウト状態でリンクを開き、再生できるか確認してください。
Q4. 実績ゼロだと正直に書くべきですか?
A. 案件実績がないことを隠す必要はありませんが、わざわざ「実績ゼロです」と書く必要もありません。掲載作品が自主制作なら「自主制作」と明記し、想定クライアントと制作意図を添えてください。それだけで発注者は品質を評価できます。やってはいけないのは、自主制作を受注案件と偽ること。事実の見せ方を工夫するのが錯覚資産の設計であり、事実でないことを書くのは詐称です。
Q5. サムネイルも作れたほうがいいですか?
A. 作れたほうが有利です。前掲の集計では、サムネイル制作が単独で延べ79件発生しています。編集とサムネをセットで提案できると担当範囲が広がります。制作基準としては「0.2秒でクリックさせる瞬発力」「強調するポイントは1つに絞る」「YouTubeの右下は動画尺の表示と被るため文字を置かない」といったルールがあります。同一テーマで案違いを3枚作り、それぞれ狙いを書き添えてください。
まとめ
ポートフォリオは作品集ではなく、「この人に任せて大丈夫そう」と思わせるための錯覚資産です。神格化しなくていい。ゼロからでも設計してつくれます。ただし順序を守り、ジャンルを絞り、完成度で妥協せず、権利と事実の線だけは絶対に越えないこと。まずは募集20件のコピーから始めてください。作るべきものは、そこに全部書いてあります。
【免責事項】本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の収入や成果を保証するものではありません。記載データはブイプロ受講生の自己申告による成果報告を集計したもので、業界全体の水準や、同様の結果が得られることを示すものではありません。成果は個人のスキル・稼働時間・市場環境等により大きく異なります。著作権や契約に関する記述は一般的な考え方を示したものです。具体的な判断が必要な場合は、権利者への確認や専門家へのご相談をお願いいたします。(執筆:山田一真/株式会社ブイスト)
🎁特別なお知らせ🎁
僕は母の重い病気を救いたいと思い、動画編集を始めました。
編集の基礎スキルしかないまま現場に出て、運良く仕事が取れたものの、納期までに編集ができず、クライアントに迷惑をかけて疲弊しました。
クライアントにも迷惑をかけて、ブラックリスト入りしたこともあります。
僕と同じ経験をする人を減らして、現場で重宝される動画編集者を増やしたいと思い、現場で本当に役立つ発信を日々行なっています。
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編集速度2倍・クオリティ3倍・単価5倍を実現する方法を体系的に解説した動画講座。AIを正しく使うための編集スキルからAI自動化の実務フローまで全部入り。
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特典④「高品質図解自動生成AI」
プロンプト1行でプロのデザイナーが作ったような図解が出てくる。編集時間を1/5に。
特典⑤「デザイン生成プロンプト」
サムネ・テロップベース・右上テロップ、実際にクライアントワークで使っているプロンプトをそのまま渡します。
受け取り方法は、以下のリンクからLINE登録を行なうと、配布されます。
P.S. 7年前の疲弊する前に欲しかった…
