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動画編集の案件の取り方8選|受講生380名の実データ

公開日: 2026年8月31日 最終更新: 2026年9月12日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表
受講生380名が 実際にやった案件の取り方

はじめまして。この記事を書いた人です

山田一真(カズマル)動画編集スクール「ブイプロ」代表/株式会社ブイスト

  • 2019年12月、報酬500円の動画編集案件から個人で仕事を始める
  • 個人受注から法人・代理店の案件へ広げ、2022年に株式会社ブイストを設立
  • 2025年8月、同社の株式を株式会社エフ・コード(東証グロース・9211)へ譲渡。現在も福岡を拠点に運営を継続
  • 受講生から寄せられた成果報告 延べ555件・実人数380名を自社で集計し、内容を公開している

この記事を書ける理由:この記事に出てくる獲得経路の件数は、受講生380名から寄せられた成果報告のうち「どこ経由で案件が取れたか」の回答を私自身が集計したものです(主要8経路・延べ270件)。ネット上の相場や伝聞ではなく、実際に成約した経路の実数だけを扱っています。

動画編集の案件の取り方は、大きく分けて4つあります。①クラウドソーシング ②紹介・コミュニティ ③SNS運用 ④法人への直接営業です。ブイプロ受講生の成果報告(実人数380名・延べ555件)では、クラウドワークス経由が延べ76件で単一経路として最多。一方で紹介・コミュニティなど「人のつながり」経由は合計129件と、実は最大の獲得源でした。

僕が最初に切った請求書は500円でした。だから「案件が取れない」という時期のしんどさは、想像ではなく覚えているほうです。ここでは受講生の実データをもとに、どの経路で案件が実際に取れているのかを実数で出したうえで、経路ごとの攻略法と、単価を一段引き上げる法人営業の入口までをまとめます。ネットで拾った相場の話は入れません。取れた方法だけを扱います。

この記事でわかること

  • 受講生380名・延べ555件の実データで見た、案件獲得経路の内訳と早見表(難易度・単価目安・スピード・継続性)
  • 経路ごとの「始め方の手順」「提案文の型(コピペ可)」「失敗例」
  • 実績ゼロから法人・代理店に営業する手順と返信率の現実
  • 成果報告までの期間の分布(n=340)
  • 「実績ゼロでも取れる?」「単価いくらから?」などのQ&A

データで見る動画編集の案件獲得経路

まず数字から見ます。以下は2026年5月9日〜7月17日に集まった受講生の成果報告(延べ555件・記名ベースの実人数380名)のうち、「取れた案件はどこ経由で取りましたか?」(複数選択可)への回答を集計したものです。

  • クラウドワークス:76件(28.1%)
  • 知人からの紹介:56件(20.7%)
  • 交流会などのコミュニティ:49件(18.1%)
  • X(旧Twitter)の運用・DM:26件(9.6%)
  • ブイプロ内の案件紹介:24件(8.9%)
  • ランサーズ:18件(6.7%)
  • 企業へのメール営業:12件(4.4%)
  • 求人媒体:9件(3.3%)

※割合は経路回答の延べ270件を母数にしています。複数選択のため、1人が複数の経路を回答している場合があります。

ここから読み取れるポイントは2つです。

1つ目は、単一経路ではクラウドワークスが最多だということ。ランサーズと合わせるとクラウドソーシング経由は延べ94件(34.8%)で、初案件の入口として今も機能しています。もう終わった場所だと言われがちですが、数字はそう言っていません。

2つ目は、紹介・コミュニティ・スクール内紹介を合計すると129件(47.8%)と、「人のつながり」経由が実は最大勢力だということです。営業と聞くと、知らない相手に売り込むことだと思われがちじゃないですか。でも実データ上いちばん太いのは、目の前の1件を丁寧にやって次を紹介してもらう流れのほうでした。

単価や月売上の分布など、調査全体の詳しいデータは動画編集者の実態調査記事で公開しています。

成果報告までにかかった期間(n=340)

「受講開始から何ヶ月目で達成したか」に回答があった340件(「覚えていない」53件は除外)の分布です。

期間 件数 割合 累計
3ヶ月以内 77件 22.6% 22.6%
4〜6ヶ月 81件 23.8% 46.5%
7〜12ヶ月 100件 29.4% 75.9%
1年〜1年6ヶ月 51件 15.0% 90.9%
1年6ヶ月以上 31件 9.1% 100%

3ヶ月以内が22.6%、7ヶ月以上が49.1%。早い人と時間がかかる人が同じくらいいるのが実態です。母数は項目ごとに異なり、経路270件・単価263件・期間340件です。半年で結果が出ないと自分だけ落ちこぼれた気になりますが、正直、そこは分布の真ん中です。

経路の早見表

単価の欄は市場でよく見る水準の目安で、金額を保証するものではありません。

経路 難易度 単価目安 初案件までのスピード 継続性
クラウドワークス/ランサーズ 1本2,000〜5,000円 速い(数日〜) 低〜中(単発中心)
知人の紹介・コミュニティ 相手次第 速い
求人媒体(Wantedly/Indeed) CWと直営業の中間 中〜高
X(旧Twitter)の募集・DM 幅が大きい 速い
代理店・制作会社 1本1万円〜が狙える 中(1〜2ヶ月) 高(1社n案件)
エンド企業への直接営業 最も高くなりやすい 遅い(3ヶ月〜) 非常に高い

取りやすさと単価はトレードオフです。同時に進めるのは2経路まで。「速く取れる経路」と「単価が伸びる経路」を1つずつ持つと、片方が止まっても手が止まりません。

経路1|クラウドソーシング:初案件の主戦場

ここからは経路別に見ていきます。おおまかに、クラウドソーシング→紹介・コミュニティ→SNS→法人直営業の順で、獲得のハードルと同時に単価も上がっていく構造です。

クラウドワークスは「単価が低い」と言われがちですが、データ上は最多の獲得経路です。差がつくのは応募の量ではなく質。ブイプロで教えている型は次の通りです。

  • アカウント設計:「山田一真@動画編集代行」のように何者か一目で分かる名前と、プロ意識の伝わるアイコンにする。これだけで差別化になります。
  • ポートフォリオ:募集の多いジャンルの動画を高い完成度で再現したものを用意する。動画編集者の武器は、結局ポートフォリオです。僕が単価を上げられたときにやったのも、参考動画を40〜50回見てスクショを取るという地味な作業でした。センスではなく回数の話です。
  • 営業文:自己紹介→募集要項への回答→過去作品→稼働可能時間→意気込みの順。相手の案件に合わせたサンプルを添えると強い。「やる気だけあります」というアピールは逆効果です。
  • 目安は受注率30%:1日3〜5件、相手ごとに作り込んで応募する。数打ちで受注率を下げるのは初心者には遠回りです。

受注後の「いきなり納品」もやめたほうがいいです。素材を受け取ったらすぐ確認の連絡を入れて、冒頭部分や中間段階で共有する。案件が取れた瞬間がゴールに感じますが、勝負はむしろそこからです。

始め方の手順

  1. アカウントを整える:使用ソフト、対応範囲、稼働時間、返信できる時間帯を明記します。
  2. ポートフォリオを1ジャンルに絞る:募集の多いジャンルを1つ選び、代表的な既存動画を完全再現するのが最短。尺90秒、冒頭5〜10秒に技術を集中。混載は避けます。
  3. 応募先を絞る:新着順、応募人数が少ない案件、継続前提の案件を優先します。
  4. 1日3〜5件、個別に書いて応募する:募集要項の質問に全部答え、気づいた点を1行入れます。

提案文の型(コピペ用)

次の5ブロックで構成し、◯◯だけ相手ごとに書き換えます。

  • はじめまして。動画編集者の◯◯と申します。◯◯(ジャンル)の編集を中心に対応しています。
  • 【募集要項へのご回答】使用ソフト:Premiere Pro/After Effects / 対応:カット、テロップ、BGM・SE、簡易モーション / 稼働:平日◯時間・週◯本 / 初稿:素材受領から◯営業日
  • 【制作実績】▼(URL)※◯◯様のチャンネルに近い、◯◯系の編集を掲載しています。
  • 【拝見して気づいた点】◯◯の動画を拝見しました。◯◯の場面に△△の演出を足すと、離脱の起きやすい冒頭がより見やすくなると感じます。よろしければ冒頭30秒だけ試作してお送りします。
  • 【ご相談】まずは1本テストとしてお任せいただくことも可能です。ご検討よろしくお願いいたします。

4つ目の「気づいた点」が、テンプレと個別提案を分ける決定的な差です。ここが空欄だと、一瞬で使い回しだとバレます。

やりがちな失敗

  • 「YouTubeを伸ばす編集ができます」と書く:編集だけで伸びないことは発注側が承知しているため、逆に信頼を落とします。
  • ポートフォリオが粗い:爆音のSEが1つあるだけで実務でも初歩的なミスをすると判断されます。「完コピです」と言って再現しきれていないのも、技術が届かなかったというメッセージになり逆効果です。
  • 納品まで無言:受領直後に「確認します」、次に「◯日◯時に納品します」、冒頭30秒と中間で共有。この3回で印象が変わります。

あと、「単価が低いから見ない」と決めつけるのも正直もったいないです。みんなが見なくなった場所に、割のいい案件が転がっています。求人媒体(Wantedly・Indeed)も同じ土俵で、1日20件応募・返信率10〜20%・受注率25%が目安です。

経路2|紹介・コミュニティ:実データ上の最大勢力

紹介経由の最大のコツは、最初に来た「割に合わない案件」にノーと言わないことです。紹介する側は案件に格をつけていて、1件目は試しの意味を持ちます。そこで期待を超えると、2件目にもっと大きい仕事が来る。これはブイプロ内で何度も見てきたパターンです。

交流会などのコミュニティも構造は同じです。名刺を配ることよりも、目の前の1件をやり切って「あの人に任せれば大丈夫」という状態を作るほうが、次の紹介につながります。仕事が終わった後もギブのスピードを落とさない、改善点を受注側から言語化して伝える。地味ですが、継続と紹介はここから生まれます。

始め方の手順

  1. 動画編集をやっていることを可視化する:思い出してもらえないと紹介は発生しません。プロフィールや自己紹介欄に対応作業と連絡先を書きます。
  2. コミュニティは相対評価で選ぶ:編集者が多すぎる場所は埋もれ、少なすぎる場所は案件が来ません。
  3. 日常的にギブする:紹介は「実力がある人」より「顔が浮かぶ人」に回るからです。
  4. 過去の関係者に連絡する:前職の同僚や以前の発注者に「編集者を探している会社を知りませんか」と聞くだけで案件が出ます。
  5. 1件目を全力でやる:ここが分岐点。2件目以降の規模が変わります。

声のかけ方の型(コピペ用)

  • お疲れさまです。◯◯です。いま◯◯系(ビジネス/切り抜き/ショート)の編集を中心に受けていて、来月から週◯本ほど枠が空きます。
  • 直近だとこういうものを作っています。▼(ポートフォリオURL)
  • もし「編集者を探している」という話が周りであれば、声をかけていただけると嬉しいです。テストで1本でも、カットだけ・テロップだけの部分作業からでも承れます。

ポイントは依頼のハードルを自分から下げること。作業単位で言うと、相手は振れる仕事を探しやすくなります。

やりがちな失敗

  • 1件目の条件で駆け引きする:試しの案件で単価交渉をすると、そこで関係が終わります。条件を動かすのは2件目以降です。
  • 納品後に音信不通になる:「今回の仕上がり、100点中何点でしたか。足りない点を教えてください」と聞ける人はほとんどいません。
  • 入っただけで待つ/紹介だけに依存する:在籍は資格ではなく、発言とギブの量が紹介の量になります。また自分で制御できない経路なので、回っている時期こそアウトバウンドを止めないこと。

フィードバックの話は、発注する側になってから痛感しました。昔、指示書が全然読めない編集者に出くわして「はぁ?」と思ったことがあります。ただ指示書のどこが悪いのか考えて書き直したら、修正がほぼ無くなった。結局僕が悪かったんです。聞きにいく人は、それだけで印象に残ります。

経路3|SNS(X運用):発信の向き先を間違えない

X経由も延べ26件と一定の成果が出ていますが、ここでハマる人がとにかく多いのが「ターゲットのねじれ」です。発注者から問い合わせが欲しいのに、なぜか動画編集者に向けて発信してしまう。売る商品が編集代行なら、届ける相手は経営者や発注担当者のはずですよね。

それと、インバウンド(待ちの営業)だけで食べていくのは簡単ではありません。まずはアウトバウンドで案件を確保しながら、並行して発信を育てる。順番はこっちです。

始め方の手順

  1. コンセプトを尖らせる:「動画編集者」ではなく「テロップ職人/最速5分」「不動産の物件動画専門」のように解像度を上げます。100人に刺さらなくていい。1人2人に深く刺されば十分です。
  2. 発注者向けの投稿を固定する:「編集代行業者の選び方」など発注側の悩みに答える内容に。
  3. 募集投稿を毎日チェックする:「動画編集者 募集」を新着順で追います。枠が空いた瞬間を拾えるのが強みで、スピードがそのまま勝率です。

DM・リプの型(コピペ用)

  • はじめまして。◯◯(ジャンル)の編集をしている◯◯と申します。募集投稿を拝見しご連絡しました。
  • ◯◯様の直近の動画を拝見し、◯◯のテンポ感が近い制作をしているのでお力になれると思います。
  • ▼制作実績(URL)/対応:カット・テロップ・BGM・SE・簡易モーション/初稿:素材受領から◯営業日
  • ご希望があれば冒頭30秒を試作してお送りします(無料・◯日)。

やりがちな失敗

  • 編集者向けに発信する:フォロワーは増えても発注は来ません。
  • アイコンと名前が仕事用でない:アニメアイコンやハンドルネームだけの表記は法人相手に不利です。

経路4|法人・代理店への直接営業:件数は少ないが単価が伸びる

企業へのメール営業は延べ12件と件数こそ少ないものの、クラウドソーシングより高い単価を狙える経路です。件数が少ないのは難しいからではなく、そもそも挑戦する人が少ないから。裏を返せば、型を知って踏み出すだけで差がつく場所です。

狙う順番も大事です。営業先は個人・エンド企業・代理店の3種類しかなく、実績が浅いうちに現実的なのは代理店・制作会社・フリーのディレクター。相手が発注のプロなので「動画は必要ですか」から説明せずに済みますし、受注してから外注先を探すので仕事がすでに存在しています。エンド企業が1社1案件なのに対し、代理店は1社n案件。個人ディレクター→SNS運用代行→中堅の映像制作会社の順で狙います。

そしてここがいちばん大事なところ。代理店が困っているのは「編集スキル」ではありません。探しているのは「任せても、自分が確認しなくていい人」です。売る商品は編集ではなくディレクターの手間を消すこと。訴求の順番は、①修正が少ない ②納期を守る ③緊急に対応できる ④最後に価格。安さで入ると、そのまま「安い人」として固定されます。

始め方の手順

  1. リストを100社作る:「動画制作会社+地域」「映像制作 外注 募集」で検索。求人媒体の「動画編集 業務委託」は募集=人手不足の証拠なので打率が高い。YouTube概要欄やXの募集投稿も。50社で止めると数字が出ません。
  2. 連絡経路を優先順に選ぶ:採用・業務委託フォーム>問い合わせフォーム>DM>メールの順で読まれます。
  3. 1社ずつ「なぜ御社か」を書いて送り、2週間後に一度だけ再送する:この一行だけは必ず個別に。件名を変えた再送だけで返信は増えます。

営業メールの型(コピペ用・5ブロック)

  • ①誰か:突然のご連絡失礼します。動画編集者の◯◯と申します。主に◯◯(ジャンル)の編集を担当しています。
  • ②なぜ御社か(必ず個別に書く):御社が制作された「◯◯」を拝見し、◯◯の演出が印象的でご連絡しました。
  • ③何ができるか(相手の手間が減る言葉で3つ):カット/テロップ/BGM・SE、Premiere Pro・After Effects対応。修正はまとめて1回で対応、初稿は原則◯営業日。急ぎの案件もご相談ください。
  • ④証拠:▼制作実績(URL)
  • ⑤ハードルの低い依頼:まずは1本、テストとしてお任せいただくことも可能です。外注枠の空き状況だけでも伺えれば幸いです。

返信率の現実は3〜8%。100社送って3〜8件です。10社送って0件は失敗ではなく想定内。ここで心が折れる人が本当に多いんですけど、折れる場所を間違えているだけです。送信前に、件名の有無(無題は迷惑メール判定)、会社名の前株・後株、誤字脱字、署名を確認してください。

やりがちな失敗

  • 「勉強させてください」「格安で対応します」と書く:前者は相手にメリットがなく、後者は安い人として固定され後から上げられません。
  • 全社同じ文面/3日でやめる:②を書かないなら送らないほうがマシ。返信率3〜8%の世界なので、分母を増やす以外に道はありません。
  • 1社取れた時点で営業をやめる:1社への依存が売上の50%を超えたら危険信号。

商談の型やリスト設計をさらに細かく分解したものは、動画編集の法人営業7ステップで解説しています。

法人営業の始め方:7ステップ

ブイプロで教えている企業案件獲得の標準手順は、次の7ステップです。

  1. アセットの書き出し:自分にできることを紙に書き出し、ニッチに絞り込む。初営業は一点突破が原則です。
  2. サービス化:「動画編集代行やります」ではなく、「何を・誰に・どんな課題解決として」提供するかを言語化する。他社サービスの2番煎じで構いません。企業がやっているサービスはニーズが実証済みなので、「企業より安く、同品質」で提供します。
  3. 説明資料の作成:自己紹介→悩みの言語化→強み→制作イメージ→制作の流れ→料金プラン→料金比較→FAQの8ブロック構成。強みは1本に絞ります。
  4. アプローチリストの収集:業種+地名での検索、YouTube概要欄のメールアドレス、プレスリリースなどから連絡先を集める。
  5. アプローチ:主戦場はメール営業。新規のばらまきで返信率0.5〜1%、業種を絞った狙い撃ちなら3〜20%が目安です。返信がなくても2〜3週間後に件名を変えて再送します。
  6. 商談:事前に相手のホームページとプレスリリースを読み込み、課題の仮説を立てて臨む。いきなり資料を開かず、まずヒアリングをして、悩みへの答えとしてサービスを説明します。
  7. 案件獲得:契約・請求は無料ツールで整え、高いクオリティと円滑なコミュニケーションで継続につなげます。

実績がまだない人は、相手のチャンネルの現状と自分が作った改善版を並べた「制作イメージ」のビフォーアフターを作れば、それが実績の代わりになります。要は、任せた未来を具体的に見せられるかどうかです。

法人営業の準備には、リスト収集・サンプル制作・資料作成・営業文まででおよそ30時間かかります。決して楽ではありません。ただ、営業は永遠に続けるものではないんですよね。短期集中で1〜2社取れれば、あとは紹介と継続で仕事が回り始めやすくなります。プロでも10回中9回は断られる世界なので、断られる前提で数と改善を積むしかありません。

商談は、相手が本音を言わない前提で進めます。「検討します」は検討する気がない、「忙しいです」は「あなたに話していいか不安」の意味であることが大半です。最後は必ず次のアクションを決める。「ご検討ください」で終わらせたら、そこで終わります。

経路別チェックリスト

「必須」が埋まっていない経路ほど、成果までに時間がかかります。

準備するもの クラウドソーシング 紹介・コミュニティ X(SNS) 法人・代理店
1ジャンル特化のポートフォリオ 必須 あると良い 必須 必須
相手ごとに書き換える一行 必須 不要 必須 必須
営業リスト(100社) 不要 不要 不要 必須
数字の記録シート 必須 あると良い あると良い 必須

よくある質問

Q1. 実績ゼロでも案件は取れますか?

取れている報告はあります。実績は「この人に任せて大丈夫そうだ」と感じてもらうための材料にすぎません。ないなら別の形で用意します。相手のチャンネルの現状と自分が作った改善版を並べた「制作イメージ」を作り、「右側のように変えます」と見せる。冒頭10秒の再現動画でも構いません。

Q2. 単価はいくらから受けるべきですか?

正解はありませんが、判断軸は2つ。1つ目は「実務経験を買っているのか、労働を売っているのか」。1件目は投資として割り切れますが、同じ条件が3件・5件と続くなら固定化です。2つ目は「その価格で受けた後、値上げの余地があるか」。修正の少なさ・納期・緊急対応を先に伝え、価格は最後に出します。

Q3. 複数の経路を同時に進めてもいいですか?

2経路までをおすすめします。準備物(ポートフォリオ、資料、リスト)が経路ごとに違うため、同時に4つ始めるとどれも数字が出る前に力尽きます。「速く取れる経路(クラウドソーシング・求人媒体)」と「単価が伸びる経路(代理店・法人営業)」を1つずつ持つ形が、途中で止まりにくい組み合わせです。

Q4. 何件送れば返信が来ますか?

経路によって桁が違います。法人へのフォーム・メール営業は返信率3〜8%、業種を絞らないばらまきは0.5〜1%。求人媒体は10〜20%が目安で、1日20件応募・返信4件・受注1件が理想形。100〜200件送って初めて傾向が見えます。

Q5. 返信は来るのに受注に至りません。どこを直せばいいですか?

詰まった場所で直す箇所が変わります。返信が来ない→件名と個別性。商談にならない→実績の見せ方。商談で決まらない→商談の型か価格。1本で終わる→納品品質かコミュニケーション。直す順番は、送信数→件名と個別性→ポートフォリオ→価格。価格を最初に下げると二度と戻せません。

まとめ:入口はクラウドソーシング、伸ばすのは人のつながりと法人営業

実データが示す案件の取り方を整理すると、こうなります。

  • 初案件の入口としてはクラウドワークスが最多(延べ76件)。型を守った質の高い応募で、今も案件獲得の報告が続いている。
  • 最大の獲得源は紹介・コミュニティなど人のつながり(合計129件・47.8%)。1件目の仕事を丁寧にやり切ることが次の案件を連れてくる。
  • 法人直営業は挑戦者が少ないぶん単価で差がつく。7ステップの型に沿えば、未経験からでも踏み出せる。
  • 成果報告までの期間は3ヶ月以内が22.6%、7ヶ月以上が49.1%(n=340)。短期で結果が出なくても珍しいことではない。

どの経路にも共通しているのは、営業は相手の悩みを解決するためにやるものだ、という一点です。売り込みではなく、相手のメリットを提案する。そう捉え直せた瞬間から、営業は怖いものではなくなります。

今日できることを1つだけ挙げるなら、リストを10社作って3社に送ること。営業は才能ではなく手順です。作って、個別の一行を足して、送って、記録して、直す。その繰り返しの先に、継続の取引先が現れます。

とはいえ、自分のスキルレベルでどの経路から始めるべきか、営業資料をどう作ればいいかは、状況によって答えが変わります。ブイプロでは、現状をヒアリングしたうえで案件獲得までの道筋を一緒に整理する無料カウンセリングを実施しています。独学で遠回りする前に、一度現在地を見てもらうのもひとつの手です。

執筆者:山田一真(株式会社ブイスト)

※本記事のデータは受講生の自己申告アンケートに基づきます。成果を保証するものではありません。単価・返信率などの数値は市場でよく見られる目安であり、個々の結果を約束するものではありません。

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