動画編集で月5万円を目指す6手順|必要な単価と本数の分解図
動画編集で月5万円を目指すなら、最初にやるのは「単価×本数」への分解です。単価5,000円なら月10本、1万円なら月5本、2万円なら月2〜3本。この算数が見えた瞬間、月5万円は漠然とした願望ではなくなります。「今月なにを何本つくり、何件営業するか」という作業計画に変わる。その分解の仕方と6手順を、実データと一緒に置いていきます。
はじめにお断りしておきます。本記事は「月5万円という目標をどう分解し、どの順番で手を打つか」という考え方と手順を整理したものです。成果には個人差があり、達成を保証するものではありません。記載の金額はすべて設計の考え方を示すための例です。後半では、実際には単価1万円未満にとどまっている人が最も多いというアンケート結果も、そのまま掲載しています。
この記事でわかること
- 月5万円を「単価×本数」に分解する7パターンと、それぞれの現実的な難易度
- ブイプロ受講生の自己申告データが示す、単価の分布と到達までの期間のリアル
- 月5万円を目標に置いたときの6手順(マインド→スキル→ポートフォリオ→営業→価値提供→反復)の中身
- 単価帯ごとに必要な作業時間と時給換算の試算
- 受注経路の実データ(延べ270件)と、どこでつまずく人が多いのか
- 「どのくらいで届く?」「何時間必要?」「届かない場合は?」への回答
結論:月5万円は「単価×本数」の連立方程式でしかない
月5万円という数字そのものには、手が出せません。手が出せるのは「単価」と「本数」という2つの変数だけです。逆に言えば、この2つを決めた時点で、やるべきことは自動的に決まります。
僕(山田一真/株式会社ブイスト代表)が講義の冒頭でいつも書く式があります。案件獲得数=営業数×成約率。売上=単価×件数×継続率。大事なのは継続率です。ここを掛けていない売上観は、だいたいズレます。1万円の案件が月10本、それが6ヶ月続けば累計60万円。単発で取ることではなく、掛け算が回り続ける状態をつくるのがゴールなんですよね。
まずは月5万円という目標を単価別に分解した表を見てください。
| 1本あたりの単価 | 月5万円に必要な本数 | 週あたりの本数 | 主な案件イメージ | 難易度の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000円 | 約17本 | 約4本 | ショート動画、切り抜き、単純作業系 | 受注は比較的しやすいが、本数負担が重い |
| 5,000円 | 10本 | 約2.5本 | ショート、非属人系(ゆっくり・漫画) | 入口として最も多い帯 |
| 8,000円 | 約7本 | 約1.6本 | テロップ入れ、長尺の一部工程 | 単純作業からの脱出ライン |
| 10,000円 | 5本 | 約1.2本 | YouTube長尺の下請け編集 | ここを越えるかが最初の分岐点 |
| 15,000円 | 約4本 | 約1本 | ジャンル特化の長尺、企業チャンネル | ポートフォリオの質が問われる |
| 20,000円 | 2〜3本 | 月2〜3本 | 制作会社・広告代理店経由の長尺 | 法人営業の準備が必要 |
| 50,000円 | 1本 | 月1本 | 企業案件、撮影・サムネ込みのセット受注 | 実力と提案資料の両方が要る |
同じ「月5万円」でも、中身はまったく違います。単価3,000円で17本と、単価2万円で2.5本。金額は同じなのに、作業時間は3〜5倍変わる。だから「月5万円を目指す」という言い方は、目標として粗すぎます。置くべき目標は「単価1万円の案件を月5本、継続で受けられる状態」のように、単価と本数と継続をセットにした状態のほうです。
本数だけを増やす方向に逃げると、時給が下がり続けます。ショート特化に逃げようとする人には、僕はいつも同じことを言っています。「作業時間が短くなるだけで技術成長ゼロ。時給の低い仕事を速くやるだけ」。同じ月5万円でも、17本で届いた人と2.5本で届いた人とでは、次の月に見えている景色が違います。
先に現実を見る:受講生の自己申告データが示すこと
ここで都合のいい話だけを並べても意味がないので、ブイプロが受講生から集めている成果報告アンケートの生データを、そのまま出します。
単価の分布(n=263)
| 1件あたりの単価帯 | 割合 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 1万円未満 | 39% | 最も多い。単価1万円の壁は実在する |
| 1万〜3万円 | 37% | 2番目に多い。月5万円の設計がしやすい帯 |
| 3万〜5万円 | 11% | ここから先は1割台に落ちる |
| 5万〜10万円 | 7% | 法人・制作会社経由が中心 |
| 10万〜30万円 | 4% | セット受注やディレクション込み |
| 30万円以上 | 2% | ごく少数 |
見てほしいのは1万円未満が39%で最多だという点です。さっきの分解表だと「単価1万円×月5本」は現実的に見えたはずです。でもデータ上は、その単価1万円に届いていない人が4割近くいる。単価1万円は「普通のライン」ではなく、越えるべき壁として実在しています。ここを先に飲み込んでおかないと、計画が机上の空論になります。
目標達成までの期間(n=340)
| 受講開始からの期間 | 割合 |
|---|---|
| 3ヶ月以内 | 23% |
| 4〜6ヶ月 | 24% |
| 7〜12ヶ月 | 29% |
| 1年超 | 24% |
最多は7〜12ヶ月(29%)、次いで1年超(24%)。半数以上が半年を超えています。一方で3ヶ月以内が23%いるのも事実で、ここに大きな個人差があります。「3ヶ月でいける」も「1年かかる」も、どちらも実在する。それが正確な言い方だと思っています。
この差について、僕はいつもこう説明しています。「同じ条件で教わった受講生でも成果は分かれる。差は目標値・行動基準値・やりたいことの個人差」。教材も手順も同じなのに、1日に投下する時間と、諦めるまでの距離が違えば結果は割れる。だから本記事も、手順の第1に「マインド」を置いています。
各データの詳細な内訳は動画編集者の収入・単価アンケート2026に、初案件までの期間だけを取り出した分析は初案件までの期間データにまとめています。あわせて確認してください。
月5万円を目指す6手順(全体像)
ここからが本題です。僕が入門者向けに繰り返し話している全体構造は、6手順に整理できます。①マインドを書き換える → ②編集スキル習得 → ③ポートフォリオ作成 → ④営業する → ⑤仕事で相手に価値を届ける → ⑥繰り返して物量で攻める。地味です。でも成功ルートほど無駄がなくてシンプルなんですよね。
| 手順 | やること | 期間の目安 | ここでつまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| ①マインドを書き換える | 行動基準値・自責思考・環境設計 | 初日〜継続 | 飛ばして手順②から始めてしまう |
| ②編集スキル習得 | お手本の完コピ。カット・テロップ・音 | 1〜3ヶ月 | 「それっぽいコピー」で止まる |
| ③ポートフォリオ作成 | 1ジャンル特化・90秒・冒頭勝負 | 約2ヶ月 | ジャンル混載で初心者感が出る |
| ④営業する | リスト・営業文・資料・物量 | 約1ヶ月の短期集中 | 10件送って返信がなく止める |
| ⑤価値を届ける | 即レス・指示書遵守・納期・進捗共有 | 初案件から常時 | 受注をゴールだと勘違いする |
| ⑥反復して物量で攻める | 継続契約化・横展開・単価交渉 | 継続 | 単発で終わり、毎月ゼロから探す |
期間の目安は、「ポートフォリオ2ヶ月+受注1ヶ月」という僕の数字を軸にしています。ここで甘い言葉を言うつもりはありません。4ヶ月かかりますよ、と最初に伝えています。しかも前掲データでは7〜12ヶ月が最多でした。だからこの4ヶ月は「順調にいった場合の下限」だと思っておいてください。
そもそも何から始めるべきかを整理したい方は、動画編集者になるにはを先に読むと、6手順の位置づけがつかみやすくなります。
手順1:マインドを書き換える
スキルの話から入りたい気持ちは、めちゃくちゃわかります。でも順番はここからです。同じ教材・同じ手順で結果が割れる原因の大半が、ここに集まっているからなんですよね。押さえるのは3点だけ。
行動基準値を上げる
「1日2時間と6時間では3倍差。ただし一気に上げると3日坊主になる。昨日の自分よりあと5分、で毎日上げる」。ここでやるのは精神論ではなく、1日の行動を30分単位で書き出して無駄時間を洗い出すという作業です。通勤、SNS、なんとなくの動画視聴。書き出すと、たいてい1〜2時間は出てきます。単価5,000円なら月10本、1本3〜5時間で月30〜50時間。この時間をどこから捻出するのかを、感覚ではなく表で確定させる。それが手順1の実体です。
自責思考に切り替える
「『残業が多くて時間がない』『相手の見る目がない』は他責。他責は楽だが一生成長しない」。営業の返信が来ないのは、リストが悪いのか、営業文か、ポートフォリオか。この切り分けは、原因が自分側にあると仮定しないと始まりません。僕はこの話をするとき、例をいつも自分に向けます。「僕の上腕二頭筋が仕上がってないのはトレーナーのせいだ→最低でしょ」。
結果が出る環境をつくる
教材への自己投資と、目標の公開宣言です。宣言は期日とタスクを付けてやってください。「◯月◯日までにポートフォリオを3本つくり、◯月中に営業を100件送る」まで書いて、人に見せる。人はサンクコストとコミットメントに引っ張られる生き物なので、その性質は意識的に使ったほうが得です。
手順2:編集スキルを習得する(基準は「完コピ」)
スキル習得の方法論は、ひとことで「完コピ」に集約されます。オリジナリティではありません。
「どのチャンネルも既存チャンネルのパクリで始まる。求められるのはクオリティの高い既存動画の完全再現。これができれば理論上どんな案件にも対応できる」。
完コピの基準は字義通り
基準は驚くほど厳密です。「お手本と重ねた時に1ミリもずれていない状態。子音の1フレーム、フォントの太さ、境界線、色調まで。それっぽいコピーは技術が足りていない」。ここが甘いと、手順3のポートフォリオが逆効果になります。「完コピです」と言って完コピできていないと、「完コピしようとして技術的にできなかった人」というメッセージが伝わってしまうからです。けっこう残酷ですよね。でも事実です。
何を完コピするか
お手本に指定するのはテレビ番組です。有吉の壁、日曜日の初耳学、水曜日のダウンタウン、相席食堂、月曜から夜ふかしなど。逆に「まこなり社長風」「マナブ風」は飽和していて、差別化になりません。同じレベル・同じポートフォリオの編集者が溢れている市場に1人加わったところで、選ばれる理由がないからです。独学なら、スクリーンショットのトレース30枚から始めてください。
全編集を貫く原理は「視聴者最優先」
カットはテンポのため、テロップはデザイン+正確性+話し言葉を書き言葉に意訳する日本語力、画像は視聴者の感情を想像して、BGM・SEは感情のブースト、アニメーションは離脱防止。なかでも僕が口を酸っぱくして言うのは音です。「離脱理由のほとんどは音。BGMが大きい・SEでビクッとなる・リップノイズは、もはや拷問」。初心者ミスの第1位も音量バランスでした。
機材の指針
WindowsでもMacでも構いません。i7第8世代以上・メモリ16GB・SSD 1TB、ソフトはPremiere Proでコンプリートプラン推奨。中古でケチると後悔します。必要経費です。初期投資の回収も計画に含めておいてください。
手順3:ポートフォリオを作る
「動画編集者にとっての拳はポートフォリオ。ライバルが弱い市場で圧倒的な強さでぶん殴るのが一番強い」。手順2で身につけた技術を、発注者が判断できる形に変換する工程です。
実際に受注につながったポートフォリオの要件は、6点に整理できます。
- 顔出し・テンポのいいカット:本質は「初心者感の排除」
- 尺は90秒・冒頭5〜10秒が勝負:発注者は全部見ない
- テロップは文字起こしではなく意訳:話し言葉を書き言葉に変換する
- OP・EDは短く、技術が伝わる演出で
- 音量バランス:「爆音SEのポートフォリオは、実務でも初歩ミスをすると思われ即死」
- ジャンルは1つに特化:混載は「初心者感の応酬」
もうひとつ大事なのが「実績=錯覚資産」という考え方です。実績とは、この人に任せて大丈夫そうだと感じさせるための錯覚資産に過ぎません。神格化しないでください。まだ実績が何もないなら、「制作イメージ」を作ればいい。相手のチャンネルの現状と、自分が作った改善版を並べたビフォーアフター画像を用意して「右側に変えます」と出す。寿司屋の看板の写真と同じで、任せた未来を具現化して見せるという発想です。営業コストはかかります。でも単価1万円以上を提案するなら、それくらいはかけたほうがいい。
手順4:営業する
データ上、ここが最大の分岐点です。まず定義から。「営業とは、相手の悩みを解決するために行うこと。悪いことでも迷惑なことでもない」。ただし前提があります。「スキルが企業案件に耐えないうちは売るな」。手順2・3を飛ばした営業は、おすすめしません。
営業文の要点
押さえるべきは、謙虚さと誠実さ(「技術は大差ない。人柄採用のディレクターは多い」)、募集案件との親和性を熱意でアピールすること、改行して読みやすくすること(ビッシリ文は「相手の気持ちになれない人」認定)、即レス・納期遵守を数字で言い切ること(「30分以内に返信します」「納期1日前に納品します」)。言ったら守る。これが条件です。
物量の基準
「1日10件が最低ライン。成約率1%の世界。1ヶ月300件」。残酷な数字に見えますが、逆に言えば計算できるということです。10件送って返信がないのは異常でも何でもなく、想定内。営業を止める理由にはなりません。営業は失敗してナンボです。プロでも10回中9回は失敗します。
プラットフォーム別のKPIも出しておきます。求人媒体(Wantedly・Indeed等)は1日20件応募→返信率10〜20%→受注率25%が目安。「20件応募・返信4件・受注1件が理想。100〜200件やって初めて見えてくる」。クラウドソーシングは逆に「1日3〜5件でいい。受注率30%を目指す」——数を打って受注率10%に落とすのは初心者には最悪、という設計です。メール営業は新規ばらまきで返信率0.5〜1%、業種を絞った狙い撃ちで3〜20%。返信率が0.5%を切るなら仮説かサービスが弱い、という診断指標にもなります。
実際にどこから受注しているのか(延べ270件)
受講生が「取れた案件をどこ経由で取ったか」を回答した実データが以下です(複数選択可・延べ270件)。
| 獲得経路 | 件数 | 構成比 |
|---|---|---|
| クラウドワークス | 76件 | 28.1% |
| 知人・友人からの紹介 | 56件 | 20.7% |
| その他のコミュニティ(交流会・ディレクター繋がり等) | 49件 | 18.1% |
| X(旧Twitter)の募集投稿・DM営業 | 26件 | 9.6% |
| ブイプロ内コミュニティ・案件募集部屋 | 24件 | 8.9% |
| ランサーズ | 18件 | 6.7% |
| 企業へのメール営業 | 12件 | 4.4% |
| Indeed・Wantedlyなど求人媒体 | 9件 | 3.3% |
読み方は2つあります。ひとつはクラウドソーシング(クラウドワークス+ランサーズ)で34.8%と、入口としては依然最大だということ。もうひとつは紹介とコミュニティを合わせると47.7%に達すること。半数近くが「人づて」で動いています。営業=冷たいメールを送ることだけじゃないんですよね。
ただし紹介やコミュニティ経由は、先に信頼が積み上がっていないと発生しません。コミュニティ内で案件が回る条件として僕が挙げているのは「最初に来た割に合わない依頼にノーと言わない」こと。案件を回す側は案件に格をつけています。1件目は試しです。そこで踏ん張ると、2件目が変わります。
手順5:仕事で相手に価値を届ける
受注はゴールではありません。案件が取れた=信頼を得た、ではないんです。獲得したあとこそ信頼の勝負。ここで守るべき価値提供が5点あります。
- 即レス:「初心者が最初に提供できる価値は即レスぐらいしかない。相手の脳内タスクを即消化する」。完璧な返事でなくてよく、一次返信(「出先なので19時に返します」)で十分です。
- 指示書を守る:編集前・中・後に何度も読み返す。「あなたはお金をもらって、そのだるさを引き受けている」。
- 納期:「守ってようやく0点。守らないとマイナス。前倒し納品でプラス」。
- 進捗共有:「『進捗どうですか?』と言わせたら終わり」。初回案件は毎日「進捗60%・明日提出予定」と送る。
- 結論ファースト:冒頭に【質問】【共有・返信不要】を付ける。「あなた側の都合はクライアントにはどうでもいい」。
この5つができれば上位10%です。ただし編集スキルが根っこにある前提。逆に、ここを落として静かに切られるケースが本当に多い。「最近依頼が来なくなったな、クライアント忙しいのかな」——それ、完全にクビを切られています。
細かいところでは、納品前に処理完了を確認する(アップ直後のリンクは相手が見られません)、固有名詞の誤字を出さない、修正指示を取りこぼさない。地味な基本ばかりです。同じ指摘を繰り返さないための実務策が「セルフマニュアル」。マニュアルのない案件では、指摘された内容を自分でストックしていってください。
手順6:繰り返して物量で攻める
最後は反復です。ここで効いてくるのが、冒頭の式に入っていた継続率。単発で終わると、毎月ゼロから営業をやり直すことになります。同じ営業量でも、継続契約になっているかどうかで積み上がり方がまるで違います。
反復の実務は3方向です。第一に、既存クライアントへのルート営業。契約が終わる前に「他の案件はありませんか」と聞く。第二に、同じ営業手法を「擦る」こと。営業手法は数十種類ありますが、全部やるものではありません。自分に合う1〜2手法を反復するのが正解です。第三に、単価交渉。ただし順番があります。「言われたことを言われた通り+こういうこともしました」というギブを積んでから。基礎的な修正が多い段階で単価を上げたいと言うのは、実力のない新人が昇給を要求するのと同じです。ここは厳しく言います。
必要な作業時間を試算する
金額だけを見ていると、だいたい時間で破綻します。単価帯ごとに、月5万円を目標にした場合の稼働時間を出しておきます。作業時間は習熟度・案件内容で大きく変わるので、あくまで目安です。
| 単価 | 1本あたりの作業時間の目安 | 必要本数 | 月の稼働時間の目安 | 時給換算の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000円 | 2〜3時間 | 約17本 | 34〜51時間 | 約1,000〜1,500円 |
| 5,000円 | 3〜5時間 | 10本 | 30〜50時間 | 約1,000〜1,700円 |
| 10,000円 | 8〜10時間 | 5本 | 40〜50時間 | 約1,000〜1,250円 |
| 20,000円 | 10〜12時間 | 2.5本 | 25〜30時間 | 約1,700〜2,000円 |
| 35,000円 | 12〜15時間 | 約1.5本 | 18〜23時間 | 約2,300〜2,900円 |
この表が示しているのは、単価1万円前後の帯がいちばん時給的に苦しいという構造です。長尺編集の工数はフルにかかるのに、単価は上がりきっていない。ここを「本数で埋める」方向に振ると、時間だけが溶けます。だから手順4以降で、単価側を動かす必要が出てくるんですよね。
副業なら、月30〜50時間は「平日2時間×20日」か「毎週末8時間」に相当します。捻出できるかを、手順1の書き出しで先に確認してください。確認せずに受注すると、納期遅延という、いちばん信頼を落とす形で破綻します。
ここでつまずく人が多い3つのポイント
1. 単価1万円未満から抜けられない(データ上39%)
単価データで最多だったのが1万円未満の39%でした。この帯にとどまる理由は、実力ではないことが多い。「編集スキルに見合ったポートフォリオになっておらず、低単価の場にしか応募していない」という組み合わせです。編集はできるのに、それを示すものが弱く、示す先も安い場所しかない。手順3と手順4を同時に上げないと抜けられない構造です。
2. 「届くまでの期間」を短く見積もる(1年超が24%)
達成期間のデータでは7〜12ヶ月が29%、1年超が24%。合わせて半数以上が7ヶ月以上かかっています。3ヶ月で届いた人が22%いる一方で、これだけの幅がある。「3ヶ月で月5万円」を前提に生活設計をすると、4ヶ月目で心が折れます。逆に「1年かかる可能性がある」と織り込んでおけば、7ヶ月目の無風は想定内になる。どちらの前提で始めますか。
3. 営業の物量が絶対的に足りない
成約率1%の世界で1日10件が最低ライン、1ヶ月300件。これが示された基準です。ところが実際には、10〜20件送って返信がないと「自分には向いていない」と判断してしまう人が多い。返信率0.5〜1%という数字を知っていれば、10件で返信ゼロは当たり前だとわかります。つまずきの正体は実力不足ではなく、期待値の設定ミスであることが多いんです。
もうひとつ、静かな脱落パターンが受注後に切られるケースです。指示書と違うものを納品する、修正が直っていない、進捗を報告しない。ここで信頼を落とすと、取った1件が継続にならず、また手順4に戻ります。月5万円が遠くなる最大の理由は「取れないこと」より「続かないこと」だったりします。
よくある質問
Q1. どのくらいの期間で月5万円に届きますか?
ブイプロ受講生の自己申告データ(n=340)では、3ヶ月以内が23%、4〜6ヶ月が24%、7〜12ヶ月が29%、1年超が24%でした。最多は7〜12ヶ月です。個人差が非常に大きく、期間を保証することはできません。計画としては「半年〜1年かかる可能性を織り込みつつ、最短4ヶ月の動きをする」のが現実的です。
Q2. 月にどれくらいの作業時間が必要ですか?
単価帯によります。試算表の通り、単価5,000〜10,000円の帯で月5万円を目指すなら月30〜50時間が目安です。平日2時間×20日、または週末に8時間×4週に相当します。ただしこれは編集の作業時間だけで、営業・学習・コミュニケーションの時間は別途必要です。副業なら月20〜30時間が上乗せされると考えておくと安全です。
Q3. 未経験からいきなり単価2万円を狙うのは無理ですか?
「無理」ではありませんが、順番があります。単価2万円帯は主に制作会社・広告代理店・企業チャンネル経由であり、そこに出すポートフォリオと提案資料が必要です。データ上、3万円以上は合計12%と少数派。まず単価1万円前後で実案件の経験を積み、ポートフォリオを更新してから上の帯に挑むほうが結果的に早い、とされています。
Q4. 半年やっても届きません。どうすればいいですか?
まず、データ上それは珍しいことではありません(7ヶ月以上が53%)。そのうえで、切り分けをおすすめします。①営業の返信率が0.5%を切っている→ポートフォリオかサービス設計の問題。②返信は来るが受注に至らない→商談・提案資料の問題。③受注はするが継続しない→納品後のコミュニケーションの問題。この3つのどれで詰まっているかで、打ち手はまったく違います。「量が足りないのか、質が足りないのか」を数字で切り分けずに闇雲に頑張るのが、最も時間を失うパターンです。
Q5. ショート動画だけで月5万円を目指すのはアリですか?
入口としてはアリですが、そこに固定するのは推奨されていません。ショート特化は「作業時間が短くなるだけで技術成長ゼロ。時給の低い仕事を速くやるだけ」と評価されています。単価3,000〜6,000円の帯で月5万円を組むと、月15本前後が必要になり、稼働時間の割に次の段階へ進む力がつきません。ショートで実案件の経験を積みつつ、並行して長尺の完コピを進めるのが現実的です。
Q6. AIで動画編集の仕事はなくなりませんか?
現時点では、AIは工程の一部を高速化するものの、完成品の判断は人が担う領域が残っています。「AIは100%の作業のうち60%くらいは自動でいける。でもそのまま出すとクオリティ的にダメ。カットは間が微妙、テロップは微妙」。AIで時短した分を営業や品質担保に回せるかが差になります。
まとめ:月5万円は「状態」で設計する
要点を整理します。
- 月5万円は「単価×本数×継続」に分解して初めて手が出せる。金額だけを目標にしない
- データ上、単価1万円未満が39%と最多。1万円は「普通のライン」ではなく壁
- 到達までの期間は7〜12ヶ月が最多(29%)、1年超も24%。半数以上が半年を超えている
- 手順は6つ。マインド→スキル(完コピ)→ポートフォリオ→営業→価値提供→反復
- 受注経路は紹介・コミュニティが合計47.7%。冷たいメールだけが営業ではない
- つまずきの多くは実力不足ではなく、期待値の設定ミスと、受注後の信頼の落とし方にある
あらためてお伝えします。成果には個人差があり、本記事は月5万円の達成を保証するものではありません。ここに書いたのは、目標を分解する考え方と、実際に受注につながった手順、そして「届かなかった人も相当数いる」という正直な分布です。データを見て「思っていたより時間がかかりそうだ」と感じたなら、その感覚のほうが正確です。そのうえで単価と本数と時間を紙に書き出して、今月の営業件数まで落とし込む。そこが最初の一歩です。
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※本記事で紹介したデータは受講生の自己申告アンケートに基づくものであり、成果を保証するものではありません。記載の金額は目標設定の考え方を示すための例であり、収入を約束するものではありません。
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P.S. 7年前の疲弊する前に欲しかった…
