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動画編集の高単価案件は「誰と比べられるか」で決まる|企業から1本8万円で受注した見積もりと商談の流れ

公開日: 2026年10月4日 最終更新: 2026年10月9日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表

1本数千円、高くても1〜2万円の案件で、価格の戦いに疲れている動画編集者へ。

僕が以前、企業から1本8万円で動画編集の案件を受注したときの話をします。

先に言っておくと、ゴリゴリの映像作品や広告動画ではありません。
テロップが入って、画面のレイアウトがあって、というシンプルな編集です。

じゃあ、何が違ったのか。
結論は、個人と戦わず、企業と戦ったことです。

上の動画で話した内容を、見積もりの中身まで含めて文章で整理しました。

個人と比べられる場所にいる限り、値段の戦いになる

クラウドワークスやX(旧Twitter)で案件を探すと、発注者の前には個人の動画編集者がずらっと並びます。

「5000円でやります」
「2000円でやります」
「駆け出しなので、もっと安くやります」

みんな似たようなスクールを出ていて、できることもだいたい同じ。
そうなると、間違いなく値段の勝負になります。

これは、自分の仕事に自信がない人、駆け出しの人がやるところだと思っています。
実務を経験して、つらい思いもして、そこを抜けてきた人なら。
そろそろ次のステップに行っていい気がします。

次のステップが、企業に直接営業すること。
企業から見ると、比べる相手が個人の編集者ではなく、制作会社になります。

「15万円でやります」という会社がある。
「10万円でやります」という会社もある。
その中で、僕は8万円で出しました。

比べられる相場がずれるので、同じ編集でも高い見積もりが安く見える。
ここがミソです。

実際に出した見積もりの中身

見積もりは、作業ごとに分けて出しました。

見積もりに入れた項目

  • カット
  • テロップ
  • BGM
  • 画面のレイアウト(構成やデザインを考える)
  • サムネイル作成
  • 動画のタイトル・概要欄・タグの案
  • テロップのアニメーション(横から動いて入るなど)

ひとつずつは、特別なことではありません。
いま見てもらっているような、テロップが入って画面が見やすく整っているくらいの編集です。

でも、作業を分けて書くと、相手は「何にお金を払うのか」が見えます。
カットだけ、テロップだけでなく、サムネイルやタイトル案まで含めて任せられる。
それが一覧で伝わるのが、この見積もりのいいところだと思っています。

合計すると、9.3万円になりました。

そのうえで、「今回は8万円に抑えます」と提案しました。
事前に相手の予算が10万円くらいだと聞いていたので、その中に収まる形で、少し値引きするサプライズを入れたわけです。

それで成約になりました。

大事なのは、ただ安かったから選ばれたわけではない、ということです。

安い会社には、「クオリティは大丈夫?」という心配がついて回ります。
なので僕は、YouTubeに上がっている質の高い動画を参考に、同じレベルのものを作れることを見せました。
質が高い、しかも安い。
それを相手に感じてもらえたのが大きかったと思います。

メールからZoom、見積もりまでの流れ

具体的にやったことは、こんな順番です。

受注までの流れ

  • 企業にメールを送り、「一度Zoomでお話しさせてください」と機会をもらう
  • Zoomの前半で、自分が過去に作った動画を見せる
  • Zoomの後半で、今どんな案件があるか、どれくらいの予算かを聞く
  • 予算と案件が分かったら、プラン付きの見積もりを出す
  • レイアウト案とサムネイルのイメージも一緒に送る

前半で「この人はちゃんとできる人だ」と思ってもらう。
後半で、予算と中身を聞く。
この順番が大事だと思っています。

そしてメールは、焼き畑のように数を送りまくってもなかなかうまくいきません。
誰もやっていないようなところに、質を高めてアプローチする方がいい気がします。

個人に頼む不安を消す、3つの工夫

企業の側から見ると、個人にいきなり動画制作を丸ごと頼むのは怖いんです。

15万円、10万円、8万円と並んで、一番安いのが僕だった。
じゃあ安いところに頼めばいいかというと、そうもいかないのが企業の心理です。
値段が安くても、事故るのが怖い。

あなたがどんなに優秀でも、最初は信頼してもらえない。
だから、最初だけ少し身を削ります。

最初の取引を頼みやすくする工夫

  • トライアル価格を用意する(最初の1本だけ安くする)
  • サムネイル作成だけ、のような軽いプランを用意する
  • 初回だけ、修正回数を無制限にする

たとえばトライアルなら「最初は1本3万円でやります」と、手に取りやすい料金を用意してあげる。
サムネイルだけのプランなら「サムネイル1枚3000円だけ払ってもらえればいい」という形です。
これなら、相手もぐっと踏み込みやすくなります。

修正回数の無制限も、「まあ、そんなに修正は起きないと思いますけど、初回は何回出してもらっても大丈夫です」と言えると強い。
相手の「頼んで失敗したらどうしよう」を、こちらが先に引き受けるイメージです。

料金がネックになっているなら、トライアル価格。
いきなりの依頼が重いなら、サムネイルだけの軽いプラン。
品質が心配なら、初回の修正回数を無制限に。

相手の不安がどこにあるかによって、使い分けるイメージです。
軽いプランから入って、そこで質の高い仕事をすれば、大きな案件にもつながっていきます。

まずは「どこで戦うか」を決め直す

いつも言っていることですが、従来のやり方だと競合が多くて、安売りする人が増えます。

企業に向けて営業すると、予算のある発注者と直接つながれる。
だから単価の話ができるようになります。

もちろん、いきなり企業に行けという話ではありません。
クラウドワークスで実務を経験する時期も、僕は意味があると思っています。
ただ、ずっとそこにいると、継続して稼ぐのは難しくなる。
どこかのタイミングで、比べられる相手を変える必要が出てきます。

いきなり8万円でなくてもいいと思います。
3万円くらいからでも、企業向けに営業する経験を積んでみてほしいです。

ブイプロの運営について、気になることがある人はこちらにまとめています。
ブイプロの評判・口コミ|悪い評判にも運営が全部答えます

僕も最初は、安い案件の中で戦っていた側です。
戦う場所を変えて、自分の仕事に正当な値段をつけられる人が少しでも増えたら嬉しいです。

カズマル

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