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Premiere Proでテレビ番組の演出を完コピする方法|停止キーフレームの登場アニメと、寄って回転するトランジションの作り方

公開日: 2026年10月9日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表

テレビ番組みたいな派手な演出を、Premiere Proで再現したい動画編集者に向けた記事です。

今回お手本にしたのは、バラエティ番組「千鳥の鬼レンチャン」。
テレビ番組の中でも、テロップがリッチで、アニメーションも派手な番組です。

上の動画では、うちの編集コンサルの講師に、
この番組で使われている演出を3つ、完コピ(完全コピー)してもらいました。
この記事では、その中身を文章で整理します。

ただ、その前に1つだけ聞かせてください。
あなたのポートフォリオ、ほかの編集者と並べたときに見分けがつきますか?

なぜテレビ番組の演出を完コピするのか

クラウドワークスやランサーズで営業するときのことを考えてみてください。

多くの動画編集者が、
初心者が最初に作るようなシンプルなポートフォリオを持っています。
講師いわく、体感では9割以上がそうだと。

その中で、あなたも同じレベルのものを出していたら、なかなか差別化はできません。
発注者に「またこれか」と思われてしまいます。

分かりやすく差をつける方法の1つが、
テロップやアニメーションのクオリティそのものを上げて、ポートフォリオを作ることです。
応募のときに一番見られているのはポートフォリオなので、
編集スキルの高さがシンプルに伝わります。

僕は、単価の高い仕事を取るためには、
「なんとなくテロップ入れとBGM入れができます」
というところから、
「もっとレベルの高い動画を自分から提案できます」
という1人のクリエイターになっていくことが必要だと考えています。
テレビ番組の完コピは、そのための練習としてすごくいい題材だなと思っています。

ここから再現するのは、この3つです。

今回再現する3つの演出

  • 紫の帯に赤い文字が乗った、豪華なテロップ(Photoshop)
  • テロップがブラーをまとって、チカチカ動きながら登場するアニメーション(Premiere Pro)
  • 画面がグッと寄って、くるんと1回転して着地するトランジション(Premiere Pro)

1つ目:紫の帯テロップはPhotoshopの「重ね方」で作る

このテロップは、3つの要素でできています。
四角形の背景(帯)、白っぽいメインの文字、赤い文字です。

帯は、長方形ツールで四角を作り、塗りを紫にするところから始めます。
そこにレイヤースタイルを重ねていきます。

まずグラデーションオーバーレイで、
真ん中が明るい紫、端っこが濃い紫になるようにします。
次にパターンオーバーレイで模様を入れる。

そして、ここが今回のミソです。
パターンを付けたあとに、もう一度グラデーションオーバーレイを被せて、描画モードを「ハードライト」に変える。
そうすると、グラデーションの下に隠れていた模様が透けて見えるようになります。

描画モードは、重ねる色や模様によって合うものが変わります。
違う色や模様で作るときは、いろいろ試してみてください。

ちなみに、パターンの一覧に「従来のパターンとその他」が出てこない人もいます。
その場合は、ウィンドウメニューから「パターン」パネルを開き、右上のメニューから「従来のパターンとその他」を追加すると選べるようになります。

帯の仕上げは、ドロップシャドウです。
よく拡大して見ると、うっすらとした影、肌色っぽい影、右下に出る濃い茶色の影と、
何枚も重なっているのが分かります。
これを1枚ずつ足していきます。

赤い文字も、仕組みは同じです。
グラデーションとパターンオーバーレイを重ねて、グラデーションの描画モードを変える。
そうすると、文字の表面が少しザラザラした質感になります。
そこにドロップシャドウを何重にも重ねて、最後に黒で全体をガッと囲む。

リッチなデザインって、
表面がザラザラしていたり、影が何重にもかかっていて立体感が出ていたりします。
めっちゃ拡大して見ると気づけるので、
完コピするときは、1個1個の設定にこだわってみてください。

書き出す前に、背景を透明にするのも忘れずに。
アートボードを使っている人はアートボードの背景色を、使っていない人はカンバスの設定を、透明にしておきます。

2つ目:テロップの登場は「停止キーフレーム」とブラーで作る

作ったテロップをPremiere Proに読み込んだら、次は登場のアニメーションです。

お手本を1フレームずつ見ると、
テロップにすごくブラーがかかっていて、いろんな位置に動き回っています。

使っているエフェクトは3つです。

登場アニメーションに使うエフェクト

  • トランスフォーム(位置・スケール・回転)
  • ブラー(方向)
  • ストロボ(チカチカさせる)

ストロボは、色を真っ黒にして入れます。
再生すると画面がチカチカして、これがクオリティの高さにつながっています。

トランスフォームは、数フレームごとに位置・大きさ・角度を変えていきます。
ちょっと小さくなって、少し傾いて、右側に小さく寄って、最後は正面に戻る。
正直、細かい配置は適当でもいいです。
いろんなところを動き回っていれば、それっぽく見えます。

そこにブラー(方向)を重ねて、
フレームごとにブラーの角度と長さを変えます。
強くかけるフレーム、ブラーを0にして消すフレームを交互に入れていくイメージです。

そして大事なのが、キーフレームの種類です。

キーフレームを右クリックして、時間補間法を「停止」にする。
そうすると、次のキーフレームに着くまで値がずっと同じままで、
着いた瞬間にパッと切り替わります。

普通のキーフレームだと、値がなめらかに変わっていきますよね。
停止にすると、カクン、カクンと一瞬で切り替わる動きになる。
今回はトランスフォームもブラーも、全部この停止キーフレームで再現しています。

3つ目:寄って1回転するトランジションは調整レイヤーで作る

最後は、画面がだんだんアップして、くるんと回転して着地するトランジションです。

まず調整レイヤーを作ります。
プロジェクトパネルで右クリックして、新規項目から調整レイヤーを選びます。

それを編集点の上に置き、
編集点から左に10フレーム、右に11フレームの長さにします。
Shiftを押しながら左右キーを押すと5フレームずつ動くので、長さを合わせるときに便利です。
右を11フレームにしているのは、最後のキーフレームを触りやすくするためなので、そこまで気にしなくて大丈夫です。

調整レイヤーに入れるエフェクトは2つです。

1つ目は「複製」。
カウントを3にすると、画面が縦横3つずつに分割されます。
これが今回のポイントです。
複製を入れておかないと、回転したときに画面の端が黒く見えてしまって、クオリティが低く見えます。

2つ目は、ディストーションの中の「トランスフォーム」。
スケールをいったん300にします。
9分割した真ん中の1枚が300%になって、結果として全画面に見える、という仕組みです。

キーフレームは、スケールを300から始めて、真ん中で600に上げ、最後に300に戻します。
回転は、真ん中でキーフレームを1つ打ち、最後で360°にします。
これで、寄ってから1回転しながら縮んで着地する動きになります。

さらにクオリティを上げるために、
トランスフォームのシャッター角度を、最大の360°まで上げます。
動きに残像がつくイメージです。

そして最後が、少し難しいところ。
動きに緩急をつける「イージング」です。

何もしないと、スケールも回転も一定の速さで動くので、ちょっと味気なく見えます。
キーフレームのハンドルを引っ張って速度のグラフを調整し、
拡大は後半になるほど速く、着地に向かってだんだん遅くなるようにします。
回転も同じように、だんだん加速して、着地にかけて遅くなる形にする。

本当にちょっとしたこだわりなんですが、
イージングを触っていないものと比べると、仕上がりはかなり違って見えます。

演出の完コピは「1つずつ分解して見る」練習

今回の3つに共通しているのは、
パッと見の派手さの裏に、細かい設定が何枚も重なっていることです。

影が何重にもかかっている。
1フレームごとに位置もブラーも変わっている。
回転の速さにも緩急がある。

どれも、拡大したり、1フレームずつ送ったりしないと気づけません。
逆に言うと、分解して見る習慣さえあれば、テレビ番組の演出も再現できるということだと思っています。

あなたが最近「すごいな」と思った演出は、何でしたか?
それを1フレームずつ止めて見てみると、意外と再現の糸口が見つかるかもしれません。

僕自身も、なんとなく見て「すごいな」で終わらせないように、
こういう分解をこれからも続けていきたいなと思っています。

運営しているスクールの中身や、僕たちの考え方はブイプロの評判・口コミ|悪い評判にも運営が全部答えますにもまとめています。

この記事が、ポートフォリオを一段上げるきっかけになったら嬉しいです。

カズマル

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