ブイプロは、動画編集のスクールです。受講生が集まるオフ会では、主宰の僕(カズマル)が受講生と1対1で相談に乗る「壁打ち」の時間があります。この記事は、その壁打ちの内容を本人の了承を得てまとめたものです。
今回の相談者は、本業がある会社員の受講生さん。
「編集の技術は自分より上手い人が多い。だったら営業で案件を取って、上手い編集者に渡す側になりたい」という相談でした。
何を隠そう、僕もそれなんですよ。
この記事で分かるのは、編集が苦手な人が「売る側」に回るときの考え方です。スクールの講義を「商品理解」の眼鏡で見ること、仕入れ=編集人材の採用、そして間に入った自分が外される「真ん中飛ばし」をどう防ぐか、を話しました。
受講生Dさん(匿名)会社員として本業があり、フル稼働はできない。編集の技術は自分より上手い人が多いと感じていて、「営業で案件を取って、上手い編集者に渡す側」になりたい。カズマルが対面で商談する現場を生で見たいという希望あり。
編集が苦手なら、
「売る側」に回っていい
受講生Dさん
本業がある会社員なので、フル稼働はできません。そのうえで、自分で直接営業に行って仕事を取ることをやってみたいんです。
受講生Dさん
編集の技術は、長年やっている方々よりはるかに低いです。だったら、上手い方々に案件を渡す側をやった方がいいと思っています。
カズマル
相性が良さそうですよね。僕も、絶対そっちが合うんだろうなと思っていたんですよ。
カズマル
映像制作会社を伸ばした僕自身、ゼロから編集した案件は正直、本当に数本しかないんです。
カズマル
僕の経歴を聞いてもらえば分かると思うんですけど、作り手タイプというよりは営業タイプなんですよね。
受講生Dさん
お話を聞いていて、本当にそう思いました。
カズマル
僕は人に伝えるのが得意なんです。動画編集の魅力や、僕に任せる理由を伝える方が、編集より絶対に得意なんですよ。
受講生Dさん
そこはずっと悩んでいたんです。でも、編集も自分で分かっておかないと、とも思っていて。
スクールの講義は必ずやる。
ただし「商品理解」の眼鏡で見る
カズマル
だから、スクールの講義は絶対にやってもらいます。ただ、やる時のスタンスが違うと思うんですよね。
カズマル
普通の受講生は「自分の血肉にして、自分でこの仕事をやるんだ」というスタンスで講義を見ますよね。
カズマル
同じ講義でも、スタンスひとつで眼鏡が変わるんですよ。
カズマル
営業するために商品を知る。「商品理解」というスタンスで講義を見る。それがすごく素敵だと思うんですよ。
カズマル
それをやりつつ、売るとなったら仕入れが必要ですよね。仕入れ=編集人材を仕入れることです。
カズマル
編集者なら、このオフ会の会場にいっぱいいますから。今後もオフ会はありますし、オンラインで募集だってできます。
カズマル
僕でよければ採用の方法もいっぱい教えられます。それでいっぱい採用して、人材を仕入れるわけですね。
編集者のポートフォリオを借りて、
「チームの実績」で売る
カズマル
その人たちには得意不得意があります。どんな編集が得意か、どんな実績があるか。その人のポートフォリオを借りていいんですよ。
カズマル
いっぱい集めて、チームになって、チームの実績として営業する。「うちのチームに任せてもらったらこういう動画が作れます」と言えますよね。
カズマル
それを自分が作ったかどうかなんて、相手からしたらどうでもいいわけです。
カズマル
ラーメン屋さんで「こんなラーメンが食べられます」と店主が映っていても、実際に作っているのはスタッフですよね。
カズマル
誰が作っているかは、相手にとってはどうでもいいことなんです。
カズマル
編集者たちがやりたい値段、最低の値段をちゃんと理解しておけば、それに乗せて売るだけなんです。
カズマル
ここでスクールで学んだ編集の知識が生きるんですよね。編集にどのくらい時間がかかるか、どの納期なら編集者が納得するか、感覚で分かりますから。
カズマル
相手が疲弊しない金額に乗せて提案できる。それをやってもらえれば全然いいですし、自分は編集しなくていいんです。
やり方は2つ。
ディレクター型か、「請求書だけ出す」営業専任型か
カズマル
売った後は自分が顧客とやり取りして、編集者の納品物を自分でチェックして納品する。ディレクター的なやり方もいいですね。
カズマル
もっと時間を空けるなら、もう営業だけやる。「じゃあグループを作りますね」と、編集者と顧客と自分のグループを作るんです。
カズマル
仕事は編集者と顧客に直接やってもらって、自分は請求書だけ出す。それでもいいと思うんですよ。
カズマル
編集者が顧客と一対一で納品して、修正をもらって対応する。僕はそういうやり方でやっているので、全然それでいいんです。
「真ん中飛ばし」は契約書より、
採用と営業力で防ぐ
受講生Dさん
逆に、間に入った自分が飛ばされる可能性もゼロではないですよね。顧客と編集者が直接やり取りして「間はいらないよね」となる。
カズマル
そうならない契約書にするなど、法的な手当てももちろんあります。でも法でどうしようが、倫理観がない人を採用すると起こってしまうんです。
カズマル
だから採用の時に、倫理がある人を採用するのが大事ですよね。
カズマル
真ん中飛ばしはマナー違反です。どの業界でもそうで、ビジネス倫理の中でも結構ベタな問いなんですよ。
カズマル
だから、それをやらない人材かどうか、ちゃんと人間性を見る。人を見る目は、僕らにはあると思います。
カズマル
でも、いろいろやっても結局は、ご自身が価値を出しているかなんです。編集者側にも、いい案件を持ってきてあげる。
受講生Dさん
顧客と編集者、向き合う顔が2つありますよね。
カズマル
そうです。飛ばすということは、今後縁を切るよということですよね。
カズマル
「この人からもらえる他の案件もなくなる」と思わせれば、飛ばないんですよ。
カズマル
太いパイプだから「このパイプは握っておかないともったいない」と思わせる営業力を持たないといけないんです。
受講生Dさん
そこが本質ですね。間に入るというのは、そういうことですもんね。価値提供が一番重要ですね。
カズマル
その分ちゃんと魅力が伝わって、ちゃんとした金額で取れている。売るというのは、すごい価値なんですよ。
カズマル
みんな売るのが苦手なんですよ。売ってくれているだけでもだいぶ価値があるので、自信を持ってやっていただければと思います。
営業でやるなら「月100万ぐらい」を見る。
商談はカバン持ちで見に来ていい
受講生Dさん
もう一つ、お願いがあります。カズマルさんが直接営業されている商談に、カバン持ちでいいので同行させてほしいんです。
受講生Dさん
交通費は自分で払います。東京でも大阪でも福岡でも、横で「こういう話をしているんだ」とメモを取りながら聞きたくて。
受講生Dさん
自分の業界の営業なら「こう話せばこういう反応が来る」と想定できます。でも映像に関しては、その経験が何もないんです。
カズマル
そうですよね。まだやったことがないですからね。
受講生Dさん
先方が提案にどう反応して、どんなパターンがあるのか。それが分からないと、ただ「これはいいですよ」と言うだけになってしまいます。
受講生Dさん
本当は全振りしたいんですが、本業に影響が出るのは良くない。今は全振りできない歯がゆさも、正直あります。
カズマル
いやあ、それは最高ですね。機会があればお誘いする前提で、まず実際の商談を録画した動画があるので、渡します。
受講生Dさん
カズマルさんが売り手として商談している昔の動画は拝見しました。ただ、あれはZoom上ですよね。面と向かってやっているのを生で聞きたいんです。
受講生Dさん
何件か、カバン持ちで聞かせてください。
カズマル
営業タイプなんですよね。ブイプロの受講生でも、そういう人で成果を出している人は結構多いです。
カズマル
ものすごい実績を上げている人は、そういうタイプが多いんです。
カズマル
だって、編集を自分でしたら時間的に絶対無理なんです。リミットは物理的に存在しますから。
受講生Dさん
私も外に出る方が好きなので、編集単体より、そっちが合っていると思います。
カズマル
逆に言うと、営業でやるなら30万とか40万とか小さいところを見ていないで、月100万ぐらい売り上げるぐらいでやらないと、もったいないかもしれません。
カズマル
チャンスですからね、せっかく営業畑なんですから。カバン持ち、ぜひやってください。
この壁打ちの要点(今日やること)
- スクールの講義を「自分でやるため」ではなく「商品理解」の眼鏡で見直す。学ぶこと自体は必ずやり切る
- 編集者が集まる場(スクールのオフ会やオンライン募集など)で編集者を「仕入れる」。得意分野・実績・最低の値段を聞いておく
- 集めた編集者のポートフォリオを借りて、チームの実績として営業する。誰が作ったかは相手にはどうでもいい(ラーメン屋の店主とスタッフ)
- 自分の型を決める。納品物をチェックするディレクター型か、グループを作って請求書だけ出す営業専任型か
- 真ん中飛ばし対策は3つ。契約書、倫理観のある人を採用、「このパイプは握っておかないともったいない」と思わせる案件を持ってくる
- 営業でやるなら30万40万ではなく月100万ぐらいを見る。実際の商談の録画を見て、カバン持ちで同行する
売るのが得意な人は、売ってくれるだけで価値がある。
仕入れる先は、編集者が集まる場所にもうある。小さいところを見ないで、チームの実績で売ってほしい。
カズマル
営業で取った案件を編集者に渡すとき、渡す側にも「自動化されたセット」があると強いです。その土台になるものを配っています。
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※ 2026年9月13日 ブイプロ大阪オフ会での壁打ちを、本人の了承を得て編集・匿名化して掲載