ホームブログ > 動画編集で1社から売上を伸ばす方法|取引を広げる提案の手順

動画編集で1社から売上を伸ばす方法|取引を広げる提案の手順

公開日: 2026年9月1日 最終更新: 2026年9月12日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表
1社から売上を伸ばす 提案の手順

はじめまして。この記事を書いた人です

山田一真(カズマル)動画編集スクール「ブイプロ」代表/株式会社ブイスト

  • 2019年12月、報酬500円の動画編集案件から個人で仕事を始める
  • 個人受注から法人・代理店の案件へ広げ、2022年に株式会社ブイストを設立
  • 2025年8月、同社の株式を株式会社エフ・コード(東証グロース・9211)へ譲渡。現在も福岡を拠点に運営を継続
  • 受講生から寄せられた成果報告 延べ555件・実人数380名を自社で集計し、内容を公開している

この記事を書ける理由:僕自身、1社の取引を編集からサムネイル・外注管理・運用まで広げてきました。巻き取りを提案する側と、提案される発注側の両方を経験しています。この記事の文面例は、実際に使ってきた形をそのまま出しています。

新規開拓より、すでに取引のある1社を深く掘るほうが効率がいい。理由はひとつです。信頼をゼロから作り直すコストがかからないから。新規はリスト集めから商談まで数十時間かかりますが、既存クライアントへの追加提案は打ち合わせの終わり際の5分で決まることもあります。実績の提示すら要りません。この「巻き取り提案」を、対象業務・タイミング・文面例まで分解します。

この記事でわかること

  • 新規開拓と「巻き取り提案」のコスト構造がどう違うのか
  • 巻き取り提案が成立する4つの前提条件
  • 動画編集者が巻き取れる業務の一覧(難易度・単価インパクト・最初の一歩つき)
  • 提案を切り出すタイミング
  • そのまま書き換えて使える提案文面例5本
  • 巻き取った後の見積もりの作り直し方
  • 巻き取りすぎて破綻しないためのキャパ管理と単価設定の線引き

なぜ「1社を深掘る」ほうが効率が良いのか

売上は「単価 × 件数 × 継続率」で決まる

動画編集スクール「ブイプロ」(株式会社ブイスト)を運営する山田一真です。営業講義で僕が繰り返し使っている数式があります。

  • 受注総額 = 契約者数 × 1社あたり平均受注金額
  • 売上 = 単価 × 件数 × 継続率

見落とされがちなのが継続率です。1本1万円の案件を月10本、それが6ヶ月続けば取引総額は60万円。継続率を入れない売上観は、そもそも間違っています。

そして受注総額の式を見ると、売上を伸ばす道は2本しかありません。契約者数を増やす(新規開拓)か、1社あたりの受注金額を増やす(巻き取り)か。多くの編集者は前者しか見ていないんですよね。

営業コストが非対称であること

新規開拓には準備コストがかかります。リスト収集、サンプル制作、営業資料、営業文、商談——ここまでで概ね30時間、時給2,000円換算で6万円分の投資です。しかもメールの返信率は、新規のばらまきで0.5〜1%、狙い撃ちでも3〜20%という世界です。

一方、巻き取り提案に返信率という概念はありません。相手はすでに毎月やり取りしていて、納品物の品質も知っています。営業でいちばん難しい「最初に財布を開かせる」関門を、もう突破しているじゃないですか。だから実績も要りません。実績は相手の疑問をケアするためのものです。すでに関係があるなら不要。ポートフォリオの薄さを理由にためらうのは、順序が逆です。

巻き取るほど「乗り換えにくい相手」になる

編集だけの担当者は、同じ単価で編集できる誰かに置き換えられます。でもサムネイルも切り抜きも外注管理も投稿もレポートも担う編集者を切ると、クライアントは「代わりを探す」のではなく「崩れた体制を組み直す」ことになる。巻き取るほど相手の懐に根が張り、乗り換えが難しくなる。ここが本質です。

データで見る「既存の中で起きている前進」

ブイプロ受講生の成果報告アンケート(延べ555件・実人数380名/自己申告)の内訳は次のように分かれています。

  • 案件を新たに受注した(単発・スポット案件):149件
  • 継続契約が取れた:99件
  • 単価が上がった:93件
  • 新ジャンルの案件に進出した:64件

見てほしいのは「継続契約が取れた」99件と「単価が上がった」93件です。これらは新しい相手を見つけた報告ではありません。すでに関係のある相手との取引が前に進んだ報告です。合計192件は、単発受注の149件を上回ります。要は成果の相当部分が、新規開拓ではなく既存の取引の中から生まれているということです。

新規開拓と巻き取り提案の比較

比較軸 新規開拓 巻き取り提案
準備にかかる工数 リスト・資料・サンプルで概ね30時間 ほぼゼロ(既存の打ち合わせ枠を使える)
実績・ポートフォリオ 必要(相手の不安をケアするため) 不要(納品物という実績を相手が見ている)
相手の心理的ハードル 「この人に頼んで大丈夫か」 「いつもの人に増やして頼むか」
代替されにくさ 変わらない 巻き取るほど代替性が下がる
向いている状況 取引先が1〜2社しかない 納品品質が安定し関係が良好な相手がいる

新規開拓が不要という話ではありません。取引先が1社に偏るリスクは実在します。言いたいのは新規開拓しか手札がない状態は非効率だということです。継続取引の作り方については動画編集で継続案件を獲得する方法もあわせてご覧ください。

巻き取り提案が成立する4つの前提条件

ただ、巻き取り提案はどんな相手にも通用する魔法ではありません。次の4条件を先に確認してください。

  1. 企業と直接つながっている——間に代理店やディレクターが挟まっていると、追加提案は「自分の領域への侵略」と受け取られ、途中で潰されます。
  2. 相手が儲かっている——予算がない相手に業務を足しても、単価が下がるだけになりがちです。広告を出している、採用を増やしている、投稿本数が増えている、といった兆候を見ます。
  3. 今の仕事をきちんとこなせている——現業が回っていない状態での追加提案は、相手に不安を与えるだけです。
  4. 関係が良好である——判定基準はシンプルで、取引が続いていること自体が良好さの証拠です。

満たしていない条件があるなら、埋める作業が先です。特に3番目は自己評価が甘くなります。直近3ヶ月の修正回数と納期遵守率を、実際に数えてみてください。

何を巻き取れるのか——対象業務の一覧

巻き取りの対象は3系統に整理できます。

  • デザイン制作物:サムネイル、チラシ、LP、資料など、動画の周辺で発生する制作物
  • 外注ワーカーの元締め・管理:他の編集者の窓口、進行管理、品質チェック
  • 運用:投稿作業、月次レポート、企画書、撮影

これを着手しやすい単位に分解したのが次の表です。難易度は「今のスキルからの距離」、単価インパクトは「取引金額の伸び幅の目安」として読んでください。

巻き取る業務 系統 難易度 単価インパクト 最初の一歩
サムネイル制作 デザイン 小〜中 「1枚目は無料でいいのでやらせてください」と口頭で言う
長尺からの切り抜き・ショート化 制作 既存長尺から勝手に1本作って見せる
月次レポート・数値の振り返り 運用 頼まれていない月次レポートを1回出す
企画立案・チャンネル設計 運用 競合分析と空白ポジションの資料を作る
外注編集者の管理・品質チェック 管理 中〜高 「窓口は私だけにできます」の体制図を出す
LP・資料・チラシのデザイン デザイン 中〜高 中〜大 手元の販促物の改善提案をする
ディレクション(一括請け) 管理 最大 現状と今後の体制比較図で提案する

これが机上の空論でないことは、受講生アンケートの「案件の種類」(延べ・複数選択可)の分布からも読み取れます。YouTube長尺動画287件、ショート181件、リール129件、TikTok103件という主戦場に対し、サムネイル制作79件、広告動画77件、ディレクション・運用代行65件、企業PR動画48件、セミナー動画45件、LP用動画15件という周辺領域の報告が並びます。編集の隣の仕事は、実際に編集者の手に渡っています。

選ぶ順番のコツは難易度が低くて、相手が明らかに面倒がっているものから。サムネイルがその典型です。多くの発注者にとって「自分でやると時間がかかるが、外注先を探すほどでもない」宙ぶらりんな業務になっています。

いつ提案するか——タイミングの見極め

巻き取り提案は、内容よりタイミングで決まる面があります。相手が困っている瞬間に出せば相談になり、平時に出せば売り込みになる。同じ言葉でも受け取られ方が変わります。

タイミング 相手の状態 出す提案 切り出し方の型
定例MTGの終わり際 要件が片付いて余白がある 小さい業務1つ(サムネ・切り抜き) 「そういえば、◯◯って今どなたがやられてますか?」
納品直後(品質が良かった回) 満足度がいちばん高い 同系統の追加業務 「同じ流れで◯◯もお出しできます」
本数が増えたとき 体制が追いついていない 外注管理・ディレクション 「窓口を私に寄せる形もあります」
契約が終わりに近づいたとき 次を考え始めている 次の座組みごと提案 「他にお手伝いできる案件はありませんか」
数字の話が出たとき 成果を問われている レポート・企画・改善 「数字の振り返り、こちらで巻き取れます」

いちばん再現性が高いのは1行目です。資料を作り込んで送る前に、まず口頭で温度を測る。これが最短ルートです。

ついでに書いておくと、僕が初めて1本5万円の案件を納品して継続になったとき、意識したのは編集の腕ではありませんでした。返信は全部50秒以内、参考動画は少なくとも40回から50回は見てスクショも撮る、納品は納期の1日前。巻き取りが通るかどうかは、提案の前の数ヶ月で決まっています。

どう伝えるか——6つの提案手法

  1. MTGでさらっと言う(最推奨)——「サムネ、1枚目は無料でいいのでやらせてもらえませんか」。準備がいらず、断られてもダメージがない。
  2. できることまとめ資料を送る——対応可能業務を一覧化して共有しておく。必要になった瞬間に思い出してもらえます。
  3. 現状と今後の体制の比較図を出す——「◯◯さんは私とやり取りするだけで済みます」を図で見せる。管理系ではこれがいちばん効きます。
  4. ポートフォリオを整備して見せる——自主制作で構いません。「やったことがあるか」ではなく「頼んだ後の絵が浮かぶか」が判断基準です。
  5. 課題仮説 → 解決策の資料——相手が言語化していない課題を先に言い当てる形。難度は高いぶん、通ったときの単価が変わります。
  6. 先出し制作 + スケジュール明記——頼まれる前に1本作り、発注後の進行イメージまで添える。

共通しているのは相手に想像させないことです。良い提案は、相手の思考の橋渡しなんですよね。「できます」ではなく「こうなります」まで決めてあげるほど、相手は判断しやすくなります。

そのまま使える提案文面例5本

【 】を自分の状況に置き換えて使ってください。長い文面ほど良い、ということはありません。小さい提案ほど短くするのが原則です。

文面例1:小さく口座を開ける(チャット・MTG後の一言)

【◯◯様】
本日はありがとうございました。1点だけご相談です。
【サムネイル】は現在どなたが担当されていますか。もしご自身で作られているようでしたら、次回分の1枚目はサービスでお作りしますので、一度見ていただけないでしょうか。動画の内容を把握できている分、訴求のズレが起きにくいはずです。合わなければ今まで通りで問題ありません。
【あなたの名前】

相手の負担を「見るだけ」に限定し、断る余地を先に用意し、自分が担当する理由を1行添える。狙っているのは受注金額ではありません。その業務の発注先が自分になるという事実のほうです。

文面例2:業務範囲を広げる(できることまとめ+体制比較)

【◯◯様】
いつもお世話になっております。【あなたの名前】です。
【9月】から本数が増えるとうかがいましたので、私のほうでお引き受けできる範囲を整理しました。

■ 現在ご依頼いただいている業務
・【本編集(長尺/月8本)】

■ 追加でお引き受けできる業務
・【切り抜きショート制作】
・【サムネイル制作】
・【投稿作業(アップロード・概要欄・タグ設定)】
・【月次の数値レポート作成】

■ これによって変わること
現在:【◯◯様】→ 編集者・デザイナー・投稿担当の3者へ個別に依頼
今後:【◯◯様】→ 私1人へ依頼(以降の進行はこちらで巻き取ります)
ご確認は初稿と完成版の2回のみになる想定です。

まずは【切り抜き】だけ、といった部分的な形でも問題ありません。

肝は、金額ではなく相手の作業回数がどう減るかを書くことです。「増やす提案」ではなく「減らす提案」として見せられるか。ここで通り方が変わります。

文面例3:運用まで巻き取る(課題仮説+見積もり内訳)

【◯◯様】
お世話になっております。【あなたの名前】です。
編集を担当させていただく中で気づいた点があり、ご提案として整理しました。

■ 現状の課題(私の見立て)
・【投稿後の数値の振り返りが、日々の業務の中で後回しになっている】
・【企画の決定が直前になり、撮影と編集のスケジュールが圧縮されている】

■ ご提案する体制
・毎月【第1営業日】に前月の数値レポートをご提出(再生・クリック率・視聴維持率)
・レポートをもとに翌月の【企画案を5本】ご提案
・確定した企画の台本作成まで、こちらで対応

■ 想定される変化
・企画確定から撮影までのリードタイム:【7日 → 14日】
・【◯◯様】の企画検討にかかる工数:【月5時間 → 月1時間】

■ お見積り
・レポート作成:【2時間 × 3,000円 = 6,000円】
・企画立案(5本):【3時間 × 3,000円 = 9,000円】
・台本作成(【4本】分):【8時間 × 3,000円 = 24,000円】
・合計:【月39,000円】(現行の編集費とは別)

まずは【1ヶ月】お試しいただく形でも構いません。

見積もりは「運用代行 月4万円」ではなく、作業内容 × 工数 × 単価の内訳で書きます。内訳があると納得感が生まれ、値引き交渉ではなく作業量の相談になります。数値目標の立て方はKPI提案で単価を上げる方法で詳しく扱っています。

文面例4:契約終了前のルート営業

【◯◯様】
お世話になっております。【あなたの名前】です。
【今回のシリーズ】が【今月末】で一区切りとなりますので、ご連絡いたしました。
【半年間】ご一緒したことで、【御社の商品理解・トーンの再現】は社外でいちばん把握している自負があります。
つきましては、他にお手伝いできる案件はございませんでしょうか。【展示会用の映像/採用向けの社員インタビュー/既存動画の二次利用】など、動画に限らずご相談ください。

契約が終わってから連絡すると「営業」ですが、終わる前に聞けば「引き継ぎの相談」になります。この案件終了前のルート営業、いちばん送り忘れが多い一手です。

文面例5:断られた後のフォロー

【◯◯様】
承知いたしました。ご検討いただきありがとうございました。
【現在は社内で対応されている】とのこと、失礼いたしました。
もし今後【本数が増えたタイミング】などで手が足りなくなるようでしたら、いつでもお声がけください。すぐ動けるよう準備しておきます。引き続き【本編集】は、これまで通り責任を持って対応いたします。

断られた後の1通で関係が決まります。引き下がりつつ、条件が変わったときの再登場を予約しておくのが要点です。恋愛の告白は1回ですが、仕事は同じ相手に何度告白してもいい——というのがこの考え方の背景にあります。

巻き取ったら見積もりを作り直す

いちばん多い失敗は、業務が増えたのに金額が据え置きのままになることです。「ついでにお願いします」を受け続けて、気づいたら時給が下がっている。防ぐために、見積もりの流儀を2つ守ってください。

  1. 先に出す——多くの編集者は話を全部聞いてから金額を出しますが、先に出したほうが話が早く進みます。
  2. 内訳を明記する——「動画編集代行 5万円」ではなく、「カット2時間 + 特殊演出5時間 × 時給2,000円 = 3万円」のように書く。金額の根拠が見えると納得感が出ます。

参考として、ブイプロ受講生アンケートの単価分布(n=263・自己申告)を挙げておきます。1万円未満が39%、1〜3万円が37%、3〜5万円が11%、5〜10万円が7%、10〜30万円が4%、30万円以上が2%。3万円未満が全体の75%を占める一方で、上の層も存在しています。分布の上側にある報告の多くは、編集単体ではなく複数業務をまとめた形です。単価交渉そのものについては動画編集の単価を上げる方法もご参照ください。

もうひとつ、小さな業務を軽く見ないこと。サムネイル1枚1,000円、SNSヘッダー1,000円、チャンネルデザイン改善1万円。こうした「口座開設商材」は金額が目的ではありません。その業務の依頼先が自分になるという事実を作るためのものです。

巻き取りすぎて破綻しないための線引き

実際に壊れるケースの多くは「取りすぎ」で起きます。線引きなしに巻き取ると本業の編集品質が落ちて、結果として取引そのものを失う。以下の3つの線を先に引いてください。

線1:稼働の上限を、提案する前に決める

巻き取りは提案が通った瞬間から稼働が増えます。提案する前に「今月あと何時間空いているか」を数えておくこと。逆になると、通ってから徹夜で埋めることになります。次を紙に書いてから提案してください。

  • 週に確保できる作業時間の上限(本業・家庭の予定を引いた実数)
  • 現在の案件で消費している時間(体感ではなく直近1ヶ月の実測)
  • その差分(=巻き取りに使える枠)
  • 差分の7割(=埋めてよい枠。3割は修正対応と事故のための余白)

余白を3割残すのは保守的に見えるかもしれません。でも巻き取った業務は、初回ほど時間が読めないんですよね。サムネイル1枚を30分と見積もっていたら、方向性のすり合わせで3時間かかった。これ、普通に起きます。

線2:巻き取る前に単価を再設計する

「まずは無料で1枚」は有効ですが、いつ有料に切り替えるかを始める前に決めておく必要があります。決めていないと無料が既定路線になります。初回に一言添えるだけで解決します。「初回はサービスでお出しします。2回目以降は【1枚3,000円】でいかがでしょうか」。

それと、業務が増えたときは合計金額ではなく時給で検算すること。「月5万円が月8万円になった」ではなく「作業時間が20時間から40時間になり時給は2,500円から2,000円に下がった」と見る。これをやらないと、金額が増えているのに苦しくなる状態に気づけません。

線3:巻き取らない業務を決めておく

次の3つに当てはまる業務は、慎重に判断してください。

  • 自分の品質基準を満たせない業務——できないことを「できます」と言って受けるのは、巻き取りではなく事故の予約です。ただし「今はできないが学べば届く」ものと「構造的に無理」なものは分けて考えます。
  • 成果の責任範囲が曖昧な業務——特に運用系は「再生数が伸びなかったのは誰のせいか」が曖昧になりがちです。責任を負う範囲(本数・納期・品質)と負えない範囲(アルゴリズム等)を先に明文化します。
  • 単価が構造的に上がらない業務——作業時間だけが増え判断や設計が含まれない業務は、巻き取っても時給が下がるだけになることがあります。

判断に迷ったときは次の表を使ってください。

状況 判断 取るべき行動
稼働に余白があり、スキルも届いている 巻き取る 初回無料 → 2回目から有料の流れで入る
スキルは届くが稼働に余白がない 時期をずらす 「【来月】からであればお受けできます」と伝える
稼働はあるがスキルが届かない 限定して受ける 窓口・進行管理だけ担い、実作業は外注する
どちらも足りない 受けない 正直に伝え、できる範囲を代わりに提示する
本業の編集品質が落ち始めている いったん止める 新規の巻き取りを凍結し、現業の立て直しを優先
取引額の大半が1社に集中している 並行して外に出る 巻き取りを続けつつ、新規開拓の枠を確保する

最後の行は重要です。1社を深掘るほど、その1社を失ったときの打撃は大きくなります。巻き取りと新規開拓は択一ではなく、比率の問題。そう捉えてください。

まとめ:巻き取りは「営業」ではなく「仕事ぶり」の延長

巻き取り提案が新規開拓と決定的に違うのは、通るかどうかが提案の巧拙ではなく、それまでの仕事ぶりでほぼ決まる点です。納期を守り、修正に誠実に対応し、頼まれていない改善を自分から伝えてきた相手からの「これもやりましょうか」は、売り込みではなく相談になります。

昔、指示書がまったく読めない編集者に出くわしたことがあります。正直「はぁ?」と腹が立ちました。でも指示書のどこが悪いのか考えて作り直したら、途端に修正がほぼ無くなったんです。結局、僕が悪かった。巻き取りが通らないときも同じで、原因はだいたい自分側にあります。やることは5つです。

  1. 4条件(直接取引・相手が儲かっている・現業完遂・関係良好)を確認
  2. 巻き取れる業務を一覧化し、難易度の低いものから1つ選ぶ
  3. 定例MTGの終わり際に口頭でさらっと切り出す
  4. 通ったら内訳つきの見積もりで金額を作り直す
  5. 稼働の上限と、巻き取らない業務の線を先に引いておく

ブイプロでは、こうした提案の組み立て方や見積もりの作り方を、実際の案件をもとに個別に扱っています。営業や単価の設計について具体的に相談したい方は、ブイプロの無料相談からご確認ください。

よくある質問

Q1. 巻き取り提案はいつ提案するのがいいですか?

いちばん再現性が高いのは定例MTGの終わり際です。要件が片付いて余白があり、相手も構えていないからです。次点は納品直後で満足度が高いとき。避けたいのは、修正のやり取りが続いている最中や、納期を遅らせた直後。信頼が揺れている状態での追加提案は、不安を増やす方向にしか働きません。

Q2. まだ自分ができない業務を提案してもいいですか?

「今はできないが学べば届く」ものなら問題ありません。ただし条件があります。習得までの時間を納期の中に現実的に確保できることです。初回だけ納期を長めにもらう、テスト扱いでお試し価格にする、といった調整をします。
一方、構造的に無理なもの(機材がない、資格が必要など)を「できます」と言うのは避けてください。その場合は窓口と進行管理だけを担い、実作業は信頼できる外注に出す形が現実的です。

Q3. 断られたら関係が悪化しませんか?

出し方次第です。悪化しやすいのは、相手が断りにくい形で出したときと、断られた後に食い下がったときです。逆に「合わなければ今まで通りで問題ありません」と逃げ道を用意して出し、断られたら素直に引く。この形なら、関係が悪くなることはまず考えにくい。むしろ「この人はこういうこともできるのか」という情報が残ります。断られた回数を数えるのではなく、自分の対応範囲が相手に登録されたと考えてください。

Q4. 間に代理店やディレクターが入っている場合はどうすればいいですか?

その状態での巻き取り提案はおすすめしません。追加提案は中間業者の取り分を脅かすため、「侵略」と受け取られて潰されるリスクがあります。取れる手は2つ。中間業者そのものに巻き取り提案をする(提案資料作成や進行管理を引き受ける)か、この取引は維持しつつ直接取引できる相手を別に開拓するかです。巻き取りは「直接つながっている相手への戦術」と割り切ってください。

Q5. 単価を上げる交渉と巻き取り提案は、どちらを先にやるべきですか?

一般的には巻き取り提案のほうが通しやすい傾向があります。単価交渉は「同じ仕事にもっと払ってください」となり値上げとして映りますが、巻き取りは業務範囲そのものが変わるため、金額の再設計が自然な流れになります。代替性が下がった後のほうが単価の話もしやすい。まず業務範囲を広げ、その後に見積もりを内訳つきで組み直す——この順序が現実的です。

※本記事で紹介したデータは受講生の自己申告アンケートに基づくものであり、成果を保証するものではありません。

🎁特別なお知らせ🎁

僕は母の重い病気を救いたいと思い、動画編集を始めました。

編集の基礎スキルしかないまま現場に出て、運良く仕事が取れたものの、納期までに編集ができず、クライアントに迷惑をかけて疲弊しました。

クライアントにも迷惑をかけて、ブラックリスト入りしたこともあります。

僕と同じ経験をする人を減らして、現場で重宝される動画編集者を増やしたいと思い、現場で本当に役立つ発信を日々行なっています。

現場で重宝される動画編集者を増やすプロジェクトの一つとして、累計1600人が受け取った「AI×動画編集 全自動化パック」をプレゼントします。

AI×動画編集 全自動化パック 特典①〜⑤

このパックには5つの特典が付属しています!

特典①「動画編集フルオートメーション講座」
編集速度2倍・クオリティ3倍・単価5倍を実現する方法を体系的に解説した動画講座。AIを正しく使うための編集スキルからAI自動化の実務フローまで全部入り。

特典②「カット・テロップ自動化ツール」
作業時間80%削減。今カットとテロップに使っている時間の大半が消えます。その時間を演出やクオリティアップに回せたら納品物がどう変わるか、想像してみてください。

特典③「アニメーション自動生成AI」
Premiereのプリセットでは絶対に作れなかったレベルのテロップアニメーションが、プロンプトを打つだけで出てくる。

特典④「高品質図解自動生成AI」
プロンプト1行でプロのデザイナーが作ったような図解が出てくる。編集時間を1/5に。

特典⑤「デザイン生成プロンプト」
サムネ・テロップベース・右上テロップ、実際にクライアントワークで使っているプロンプトをそのまま渡します。

受け取り方法は、以下のリンクからLINE登録を行なうと、配布されます。

P.S. 7年前の疲弊する前に欲しかった…

▼LINE登録はこちら(AI×動画編集 全自動化パックを受け取る)