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「AIで動画編集はオワコン」説に、ブイプロ代表として答えます

公開日: 2026年10月9日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表

「AIで動画編集はオワコン」
「動画編集者は全員廃業」
SNSでは、こういう言葉を毎日のように見かけます。

動画編集スクール「ブイプロ」を運営する、株式会社ブイストの山田一真(カズマル)として、ここではっきり答えておきます。

動画編集は、終わりません。
終わるのは「切って、つなぐだけ」の作業です。

AIに任せてみた結果

この前、4分51秒の動画のカットとテロップを、AIに任せてみました。
カットは84か所、テロップは112枚です。

でも、スクール名や名前の表記、見出しの言葉、どこを強調するか、そもそもテロップを入れるかどうか。
ここは全部、僕が決めないと始まりませんでした。

AIは、作業を一気に終わらせてくれます。
でも「何を伝えたいのか」「誰に向けた動画なのか」が決まっていないと、どこを切って、どこに文字を入れるべきかは決まりません。
その判断こそが、編集のいちばん大事なところです。

AIで案件の編集が全部自動になるわけではないんです。
ただ、今まで3クリックかかっていた作業が1クリックで終わる、という時短はめっちゃできます。
だから、怖がるより先に、自分の作業の中で時短できそうなところを、まずは1つだけAIに任せてみてほしいです。

動画を生み出す人を動画編集者と呼ぶなら、AIで仕事が奪われるとか、動画編集の仕事自体がなくなるとは、僕は思っていません。
変わるのは、動画を生み出す工程や、使うソフト、使うツールです。
最終的に納品するものは変わらない。でも、そこまでの過程はめちゃくちゃ変わる。
だから、その変化に追いついて、追い越していけばいいんです。

選ばれるのは「あなたに頼みたい」理由

そもそも、操作だけの編集は、AIが来る前から通用しませんでした。
僕自身、動画編集を始めた頃、操作方法を覚えただけで仕事を取って、お客さんを怒らせたことがあります。
ネットにさらされたこともありました。
AIは、もともとあった「操作だけの人」と「考えて作れる人」の差を、もっとはっきりさせただけだと僕は思っています。

カットやテロップを入れるだけの関わり方は、AIに飲み込まれていくと思います。
素材をもらって、切って、文字を入れて納品する。
それだけなら、AIの方が早い。

でも、相手のチャンネルをちゃんと理解した上で、出てくる人に合わせて演出を考えたり、カットの間を考えたりできる人。
機械的に編集するのではなく、パートナーとして一緒にやれる人なら、「この人に全部任せたい」となるはずです。

結局、ビジネスをするのは人です。
AIがAIに対してビジネスをすることは起きない。
だから最後に残るのは、人が「一緒に歩きたい」と思える人間かどうか。
つまり人間力で、突き詰めると愛なんだと思っています。

実際、ブイプロでは、もっと伝わる演出や、お客さんが喜ぶように考えた編集までを教えています。
ただカットするのではなく、ここはあえて間を残そう、構成はこうしよう、と考えられるところまで。
そこまでやれる人にとっては、AIの波はむしろ追い風です。
AIに簡単な作業をやらせながら、考えるところは自分でやる。そういうクリエイターが増えてきています。

前に、Xにもこう書きました。
「AIで動画編集自動化」「動画編集者は全員廃業」は幻想だと思う。
安売りの編集者が淘汰されるだけで、いいクリエイターは残る、と。
今も、考えは変わっていません。

人が汗水たらして作ったものに、感動したい人はいる

先日、僕の1日に密着してもらう撮影がありました。
その最後に、AIで不安になっている編集者やカメラマンに向けて、こんな話をしました。

人の心を動かすものは、AIがどれだけ伸びても求められ続ける。
僕は、AIが作ったよく分からないアートより、人間が汗水たらして作ったコンテンツに感動したい。
そういう人は、たくさんいると思います。

Claudeを使って関わるのか、Premiereを使って関わるのか、カメラを持って関わるのか。
関わり方は何でもいい。
人の心を動かすコンテンツを生み出すこと自体は、これからも素敵な職業で、めちゃくちゃ夢のある仕事です。
こういう仕事は絶対になくならないし、なくなってたまるかと思っています。
そこに誇りを持って取り組む大人が増えることは、日本にとっても良いことだと思っています。

効率化は、プラスだけじゃない

正直に言うと、僕にも寂しさはあります。
人生を使って生み出してきたものが、2分、3分でぽんぽん作られていく。
お金をいただいて誠実に納品してきたものが、SNSでは「1分でできるから、動画編集者はいらないよね」と言われる。
それを見ると、感情としては少し寂しい。

でも、お客さんがスピードを求めているのも現実です。
だから僕は、この複雑な気持ちとうまく折り合いをつけながら、AIと仲良くやっていくと決めています。

この前、散歩でよく行く神社で、お賽銭をPayPayで払えるのを初めて見ました。
一緒にいた人と「便利だけど、なんか空っぽなお参りになりそうだよね」と話したんです。
技術が効率化することは、必ずしもプラスだけではない。

効率化そのものが悪いわけではありません。
だからこそ、効率化で浮いた時間を、人にしかできないことに使いたい。
構成を考える時間、演出を考える時間、相手のことを知る時間に回せばいいんです。
AIには生み出せない、重みのあるコンテンツ。
AIには生み出せない、面白い動画。
そこに頭を使えるクリエイターを増やすことが、僕たちの仕事だと思っています。

いいものは、いい

SNSでは「もう終わりです、さようなら」という終末論者が、これからも現れると思います。
でも、関係ありません。
いいものはいい。微妙なものは微妙。
それは変わらない。

変に背伸びせず、変に鬱屈とならず、目の前にあることを信じて進んでいけばいい。
僕自身、背伸びして失敗したこともあるし、鬱屈としすぎて失敗したこともあります。
それでも、等身大の自分で目の前にできることをやり続けた結果が、今の人生です。

一回限りの人生です。
クリエイティブを、一緒に楽しんでいきましょう。

プロセスは変わる。
そんなことは、どうでもいい。
いいものはいい。
いいもの、作ろうぜ。

カズマル

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P.S. 7年前の疲弊する前に欲しかった…

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