サムネとバナーは「情報量」が違う|動画編集者のポートフォリオ・告知画像を、相手に越えさせる壁から逆算する方法
ポートフォリオを作った。
サムネもバナーも、それっぽく作れるようになってきた。
でも、なぜか反応が薄い。
この記事は、そんな動画編集者に向けて書いています。
上の動画は、社内で作ったクリエイティブを、僕がその場で添削していった回です。
スタッフの昔のポートフォリオ、YouTube のサムネ、セミナーの告知バナー、SNS の図解画像。
いろいろ見ていく中で、結局ぜんぶ同じところに行き着きました。
そのデザインで、相手に何をしてほしいのか。
ここから逆算できているかどうかです。
「このレベルの動画しか作れないのに、営業しないでください」
最初に見たのは、スタッフが3年前、動画編集の副業を始めるときに作ったポートフォリオでした。
有名なビジネス系 YouTuber をイメージして作った、ランキング形式の動画です。
実際、これで案件は取れたそうです。
1本5,000円くらいの案件でした。
当時としては悪くなかったと思います。
でも、今これを作って営業している人がいたら、僕はこう言います。
「このレベルの動画しか作れないのに、営業しないでください」
厳しく聞こえるかもしれません。
ただ、1本2,000円、3,000円の案件を取りたいなら、営業していいんです。
問題は、目指しているところとポートフォリオが合っていないこと。
1本1万5,000円、2万円、3万円という単価を目指すなら、まず業種を狙い撃ちする必要があります。
そして、その業種の人が見たときに「これを作ってほしい」と思う制作物をポートフォリオにする。
狙う相手から逆算したポートフォリオの例
- ビジネス系の社長に売りたい → 1日密着、ドキュメンタリー、オーディション番組のような編集
- 不動産会社に売りたい → 物件の紹介動画、ルームツアー動画
- 映像制作会社に売りたい → 制作会社が作っているような、テレビ番組レベルのもの
- ランキング形式のような軽い動画 → 今は横長よりショート動画に移っている
今のビジネス系のチャンネルを見ると、ランキング形式の動画はほとんどありません。
このポートフォリオで高い単価の案件がいきなり取れることは、まず起きないと思います。
ポートフォリオは「上手に作れました」を見せるものではなく、
「あなたの会社のこれを作れます」を見せるもの。
ここを外すと、どれだけ時間をかけても刺さりません。
画像は「引き算」が大事。伝わらない情報が混ざると、全部伝わらない
次に見たのは、セミナー動画のサムネイルでした。
「楽して稼ぐ」がテーマで、ベッドで寝そべってスマホを触っている写真に、入金画面のイメージ画像を重ねたものです。
正直、何も伝わってきませんでした。
背景にギターや物が置いてあって、ごちゃごちゃしている。
入金画面はデザインで作ったイメージなので、本当に入金があったのか分からない。
「+5,000円」の吹き出しも、稼いだことにしているようにしか見えない。
写真1枚は、たくさんの情報を伝えられます。
そのぶん、伝わる必要のない情報まで伝わってしまうんですよね。
だから写真は引き算が大事です。
ビジネス系のサムネで、演者だけを切り抜いて背景を全部作り直すのは、究極の引き算なんです。
見る人の想像に任せるのではなく、伝えたいことだけを残す。
リアルさが必要なら、作ったイメージ画像ではなく、本物を見せる。
たとえば画面を4分割して、作業している様子、実際に入金を見て喜んでいる様子を並べる。
具体性が出るのは、そういう見せ方です。
サムネとセミナーバナーは、越えさせる壁の高さが違う
今回いちばん伝えたかったのが、ここです。
セミナー告知のバナーを見たとき、デザインの印象はとても良かったんです。
ただ、セミナーの中身がほとんど書かれていませんでした。
サムネイルとセミナーのバナーは、相手にしてほしい行動がまったく違います。
サムネとバナーの違い
- サムネ:目的はクリック。0.2秒でスクロールされるので、文字は大きく、短く。瞬発力の勝負
- セミナーのバナー:目的は「その日のその時間を空けてもらう」こと。ほかの予定に勝つだけの中身を伝える必要がある
YouTube を見るのは気軽です。
好きな時間に見られるし、時間も短い。
でもセミナーに参加するのは、ちょっと腰が重い。
やりたいことがたくさんある中で、「この日の21時から2時間は、このセミナーに使う」と選んでもらわないといけません。
動画の中でスタッフにも聞いたんですが、
10円のうまい棒を買うときに、どんな製法で作られているかなんて調べないですよね。
でも、1億円を超えるマンションを買うなら、地盤や周りの環境までめちゃくちゃ調べます。
越えてもらう壁が高いほど、必要な情報の量は増える。
だからセミナーのバナーなら、文字は小さくていいので、どんなことが学べるのか、受けたあとどうなるのかを、具体的に書いていいんです。
実はこのセミナー、オープンチャットには100人集まったのに、実際に21時に来てくれたのは25人くらいでした。
他の予定に負けたんですよね。
何がもらえるのかが伝わっていなかった。
僕たちにとっても、すごく勉強になった失敗です。
SNSの画像は「みんな知ってる情報のまとめ」より「リアル」
最後に見たのは、SNS 用の図解画像でした。
動画編集の仕事を探せるサイトを一覧にまとめた画像は、デザインはかわいかったんですが、あまり伸びていませんでした。
みんなが知っている情報をまとめても、それほど価値は出ないんですよね。
僕だったら、ノートに殴り書きした営業先のメモを写真に撮って、そのまま載せると思います。
1日何件送っていたか、細かく書いてあるようなもの。
SNS は、リアル感が大事です。
逆に、テロップの意訳レベルを並べた専門的な画像は、派手に伸びてはいなくても、ブックマークがたくさんついていました。
実務で本当に必要な情報は、刺さる人にはちゃんと刺さる。
その画像も、文字だけの版より、実際の画面にテロップが入っている版の方が分かりやすかった。
使われている様子が見えると、説得力が全然違うなと。
作る前に「それで何をしてほしいのか」を決める
ポートフォリオも、サムネも、バナーも、図解も。
見た目の上手さの前に、それを見た人にどう動いてほしいのかを決めておく。
クリックしてほしいのか。
2時間空けてほしいのか。
「この会社の動画を任せたい」と思ってほしいのか。
ここが決まると、入れる情報と削る情報が自然に決まってきます。
デザインは、何千通りもある中から1つを選び出すことに価値がある仕事です。
だからこそ、選ぶ基準を先に持っておくのが大事なんだと思います。
ブイプロでどんなことを学ぶのか、運営への質問についてはブイプロの評判・口コミに運営が答えるページにまとめています。
うちのスタッフも、こうやって添削を受けながら学び続けています。
作ったものがちゃんと届く人が、1人でも増えたら嬉しいです。
カズマル
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