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動画編集の勉強は何から?最初の30日でやることを日割りで公開

公開日: 2026年9月1日 最終更新: 2026年9月12日 執筆: 山田一真(カズマル)|株式会社ブイスト代表
最初の30日にやることを 日割りで出す

はじめまして。この記事を書いた人です

山田一真(カズマル)動画編集スクール「ブイプロ」代表/株式会社ブイスト

  • 2019年12月、報酬500円の動画編集案件から個人で仕事を始める
  • 個人受注から法人・代理店の案件へ広げ、2022年に株式会社ブイストを設立
  • 2025年8月、同社の株式を株式会社エフ・コード(東証グロース・9211)へ譲渡。現在も福岡を拠点に運営を継続
  • 受講生から寄せられた成果報告 延べ555件・実人数380名を自社で集計し、内容を公開している

この記事を書ける理由:僕も2019年12月に未経験から始めた側で、初めて納品した動画は参考動画を40〜50回見て作りました。いまはブイプロで受講生が最初の1ヶ月にどこで止まるかを毎日見ています。詰まる場所は、当時の僕とほとんど同じです。

動画編集の学習を始める最初の30日でやることは、3つだけです。①作業環境を最初の3日で固める、②テレビ番組のテロップを「完コピ」して基礎を身につける、③最後の1週間で1本を通しで作り切る。この順番さえ守れば、独学でも「何から手をつければいいか分からない」状態にはなりません。

これは、動画編集スクール「ブイプロ」を運営する株式会社ブイストで、僕・山田一真と講師陣が受講生に伝えてきた学習手順を、未経験者向けに30日の日割りへ落とし込んだものです。習得にかかる期間そのものは動画編集の習得期間に譲って、ここは「何日目に何をやるか」だけに絞ります。

この記事でわかること

  • 最初の30日を週ごとに区切った計画表(週×やること×到達点)
  • ブイプロが最重視する「完コピ練習」の具体的な手順(何を選ぶ・どこまで似せる・何本やるか)
  • 1日1時間/2時間/3時間しか取れない人で、30日後の到達点がどう変わるか
  • 初期につまずく人が実際に何で詰まっているのか(受講生の相談 n=469 の内訳)
  • 最初の30日でやらなくていいこと(全機能の暗記・高額機材・営業)
  • 練習素材の選び方と、著作権上やってはいけない練習方法

結論:最初の30日でやることは3つだけ

未経験の人が最初にやりがちな失敗は、順番を決めずに目についたものから手をつけることです。チュートリアルを10本見て、案件募集を眺めて、機材を調べて、気づいたら1本も作らずに1ヶ月が終わる。僕もそうでした。能力の問題じゃないんですよね。手順が決まっていないだけです。

ブイプロの学習設計には「変数を排除する」という考え方があります。独学がうまくいきにくいのは根性が足りないからではなく、道具や手順の変数が増えすぎるから。だから最初の30日は、やることを3つに絞ります。

  1. 環境を固める(Day1〜3)……PC・ソフト・情報源を1つに決めて、以後は迷わない
  2. 完コピで基礎を入れる(Day4〜21)……お手本を1ミリもずらさず再現する練習だけをやる
  3. 1本を通しで作り切る(Day22〜30)……素材読み込みから書き出しまでを自分の手で一周する

この3つ以外は、30日目までは全部あとまわしでいいです。

なぜ「順番」で差がつくのか:初期のつまずきデータ

ブイプロの受講生が寄せた悩み・相談テキスト469件を、内容ごとに分類して集計しました(n=469、社内集計、1件につき主要カテゴリ1つを付与)。

つまずきの内容 件数 割合
スキル習得の難しさ 82件 17%
自信がない・自己肯定感の低さ 80件 17%
進捗の停滞・挫折しかけ 79件 17%
収入・単価への不安 43件 9%
時間がない・本業や家庭との両立 41件 9%
案件獲得・営業への不安 40件 9%
孤独・モチベーション維持 19件 4%
その他(体調・実務・年齢・将来 ほか) 85件 18%

注目したいのは、上位3つ(スキル習得・自信のなさ・進捗の停滞)で合計241件、全体の約51%を占めることです。初期の悩みの半分は、営業でも単価でもなく「学習そのものが進まない」ことに集中しています。そして「自信がない」と「進捗が止まる」は、たいてい今やっていることが正しいのか分からないところから生まれます。

だから最初の30日は、成果物の完成度より「毎日、決まったことをやった」という事実を積む設計にします。ブイプロの現場でよく言うのは「毎日60点を出し続ける。0点の日を作らない」。感情が乗った日だけ作業する運用は、感情が落ちた日に必ず止まります。

30日の週次計画表

まず全体像です。1日の学習時間は2時間を標準としています(1時間・3時間の場合は後述の進度表を参照してください)。

期間 やること この期間の到達点
Day1〜3
準備
PC・ソフトの用意、情報源を1つに固定、保存フォルダのルール決め、1日の時間の棚卸し 「今日は何をやる日か」を毎朝考えなくていい状態
Day4〜7
操作の基礎
読み込み→カット→テロップ→書き出しの一周だけを、短い素材で毎日反復 30秒の動画を、調べずに最後まで書き出せる
Day8〜14
完コピ(静止画)
テレビ番組のテロップをスクリーンショットで集め、Premiere Pro上で1枚ずつ再現(トレース) トレース30枚が完了。フォント・色・縁取り・影の作り方が手に馴染む
Day15〜21
完コピ(動き)
同じ番組の10〜20秒を、カットのテンポ・テロップの出方・SEまで含めて再現 「なぜこの秒数でこの色か」を自分の言葉で説明できる
Day22〜27
通しで1本
自分で用意した素材(自撮り・家族の許諾を得た映像・フリー素材)で3〜5分を1本編集 素材から書き出しまで、他人の指示なしで一周できる
Day28〜30
点検と修正
現場レベル8項目で自己チェック→修正→書き出し直し。翌月の計画を書く 人に見せられる1本と、31日目以降のToDoが手元にある

Day4〜7を「操作の基礎」に充てるのは、ここを飛ばすと、再現できない理由が「技術が足りない」のか「操作を知らない」のか切り分けられなくなるからです。逆に操作の学習に3週間かけるのは長すぎます。操作は4日で切り上げ、残りは全部「似せる練習」に使う——これが30日の配分です。

Day1〜3:環境を固める

PCとソフトの基準

ブイプロが受講生に案内している最低ラインは、Core i7 第8世代以上/メモリ16GB/SSD 1TB、ソフトはAdobe Premiere Proです。WindowsでもMacでも構いません。Adobeは単体プランではなくコンプリートプランが推奨されます。テロップやサムネイルの制作でPhotoshopを使う場面が必ず来るからです。

スペック不足のPCでケチると、書き出しの待ち時間とフリーズで学習時間そのものが削られます。ただし「今すぐ30万円のPCを買え」という話ではありません。今あるPCが上記に近いなら、それで始めて問題ないです。操作はPremiere Proの基本操作にまとめています。

情報源を1つに絞る

初日にやるべき、地味だけど効く作業が情報源の一本化です。解説者を3人フォローすると、カットの流儀もテロップの作り方も3通り入ってきます。どれも間違いではありませんが、初心者はその差を評価できないじゃないですか。結果として「どれが正しいのか分からない」状態になって、手が止まる。教科書は1つに決めて、ほかは30日間見ない。これだけで学習速度は変わります。

1日の時間を30分単位で書き出す

3日目に、起床から就寝までを30分刻みで紙に書き出してください。通勤・昼休み・帰宅後のスマホ時間が可視化されます。ここで確保できた枠が、あなたの「毎日必ず作業する時間帯」になります。

時間の増やし方にもコツがあります。ブイプロの言い方では「1日2時間と6時間では3倍の差。ただし一気に上げると3日坊主。昨日の自分よりあと5分」。初日から4時間の予定を組むより、確実に守れる長さから始めて毎日5分ずつ伸ばすほうが、30日単位では前に進みます。

Day8〜21:完コピ練習のやり方

ここが最初の30日の中心で、この記事で一番伝えたい部分です。

ブイプロの技術教育の背骨は「完コピ」、つまりお手本の完全再現です。基準は字義通りで、「お手本と重ねた時に1ミリもずれていない状態。子音の1フレーム、フォントの太さ、境界線、色調まで」。それっぽく似ているだけのコピーは、技術が足りていないことの証明とされます。

なぜ完コピなのか。どのチャンネルも既存の型を踏襲して始まっていて、実務で求められるのは「既存動画のクオリティを正確に再現すること」だからです。これができれば理論上どんな案件のマニュアルにも対応できます。逆に、我流のデザインを量産しても、他人の指定に合わせる筋肉はつきません。

何を選ぶか:参考はYouTuberではなくテレビ番組

お手本にすべきはテレビのバラエティ番組です。ブイプロが名指しで挙げているのは、有吉の壁/日曜日の初耳学/水曜日のダウンタウン/相席食堂/月曜から夜ふかし/千鳥の鬼レンチャン/それって!?実際どうなの課など。TVerなどの正規の配信サービスで視聴できます。

逆に、いわゆる「まこなり社長風」「マナブ風」のビジネス系YouTube編集は、正直もう飽和していて差別化になりません。同じテロップを作れる人が何万人もいる領域を、練習の入口にする理由はないです。

どこまで似せるか:完コピ練習の手順表

ステップ やること 合格ライン
1. 収集 番組を再生し、テロップが出た瞬間にスクリーンショットを撮る。まず30枚集める 同じ番組から30枚。似た系統が偏ってもよい
2. 観察 1枚ずつ「フォント種/太さ/色/縁取りの太さ/影/位置/文字間」を紙に書き出す 1枚あたり最低7項目を言語化できる
3. 再現 Premiere Pro(必要ならPhotoshop)で同じ見た目を作る スクショの上にレイヤーとして重ねて、輪郭がズレない
4. 検証 不透明度50%で重ねて差分を見る。カラーコードはスポイトで実測して合わせる 「なんとなく似ている」ではなく数値で一致
5. 動きの再現 10〜20秒のシーンを選び、カット位置・テロップの表示タイミング・SEまで再現 元の映像と並べて再生し、音とテロップの出入りが同じ拍で動く
6. 言語化 「なぜここでこの色・このサイズ・このタイミングなのか」を各カットについて書く 作った動画について、自分の言葉で説明が続けられる

何本やるか

目安は静止画のトレース30枚+動きの完コピ3〜5シーンです。30日という枠の中では、これが現実的な上限であり、同時に最低ラインでもあります。

参考までに、ブイプロの講師長は独学期に「1日1チュートリアル」を180日間続けていて、社内の別の独学派は「約2000本つくって、ようやくテレビ番組レベルを再現できるようになった」と言っています。30日で2000本には届きません。ですが、30枚のトレースで「観察して数値で合わせる」という作法だけは身につきます。これがあるかないかで、31日目以降の伸び方が変わります。

重要:完コピした動画は公開しない

完コピはあくまで自分の力を身につけるための私的な練習です。他人が権利を持つ映像・音源・デザインをそのまま使った成果物を、SNS・YouTube・ポートフォリオサイトなどで公開したり、第三者に配布したりすることはしないでください。番組をダウンロードして再配布する行為も同様です。

営業用のポートフォリオを作る段階になったら、「学んだ作り方」だけを持ち出して、自分で撮影した素材・許諾を得た素材・ライセンスを確認したフリー素材で組み直します。テロップの設計思想やカットのテンポは技術であって、それを自分の素材に適用したものはあなたの作品です。この線引きは最初に覚えておいてください。

Day22〜30:1本を通しで作り、8項目で点検する

最後の1週間は、3〜5分の動画を1本、素材集めから書き出しまで自分の手でやり切ります。素材は自撮りの解説動画で構いません。ここでの目的は作品性ではなく、工程を一周することです。

作業の順番にも型があります。全素材への共通処理を先に→音量調整→波形を見ながらカット→クリップの色分け→テロップ→BGM/SE→細かい演出。1工程ずつ完結させて次に進むのが原則で、「カットしながらテロップも入れる」やり方は初心者ほど時間を溶かします。

書き出したら、ブイプロが「現場レベル」と呼ぶ8項目で自己チェックしてください。実務で最も多い指摘をまとめたものです。

# 項目 チェック基準
1 誤字脱字・表記統一 全角半角、送り仮名、表記ゆれ(お見積り/お見積もり)が動画内で統一されている
2 クリップの先端を揃える 1フレームのズレがない。ここのズレは質の低下として最も多く指摘される
3 カットのテンポ 無音を全部切るのではなく、意味のある「間」は残している
4 テロップの意訳 文字起こしそのままではなく、分かりやすく直している(「〜という風に思います」→言い切り)
5 音量バランス 目安は音声 -6〜0dB/SE -20〜-15dB/BGM -30〜-25dB。数値だけで済ませない
6 演出の根拠 「なぜここでこの演出か」に答えられる(ポジティブな話に赤黒のテロップを使っていないか)
7 デザインの統一性 動画の前半と後半でトンマナが崩れていない
8 指示・ルールの遵守 納品形式・ファイル名まで決めたルール通りになっている

特に5番の音量は、初心者のミスとして一番多いところです。視聴者が離脱する理由の多くは映像ではなく音(BGMが大きい、SEでビクッとする、リップノイズ)にあります。

1日1時間/2時間/3時間別の進度表

使える時間は人によって違います。同じ30日でも到達点は変わるので、自分の枠に合わせて計画を調整してください。

1日1時間(月30h) 1日2時間(月60h) 1日3時間(月90h)
環境構築 Day1〜4 Day1〜3 Day1〜2
操作の基礎 Day5〜12 Day4〜7 Day3〜5
トレース 15枚(Day13〜22) 30枚(Day8〜14) 30枚(Day6〜11)
動きの完コピ 1シーン(Day23〜27) 3シーン(Day15〜21) 5シーン(Day12〜20)
通しの制作 1〜2分を1本(Day28〜30) 3〜5分を1本(Day22〜30) 3〜5分を2本(Day21〜30)
30日後の状態 操作は一通り分かる。テロップの再現はまだ粗い お手本を見ながらなら近い見た目を作れる お手本を見ながら再現でき、作った理由も説明できる

1時間枠の人は、30日で全部を終えようとしないでください。優先順位はトレース>通しの制作>動きの完コピです。時間が足りないなら、完コピのシーン数を削って、トレースの枚数を守るほうが後で効きます。

つまずきポイントと対処表

よくあるつまずき 起きている原因 対処
チュートリアルを見ているだけで手が動かない インプット過多。手を動かす時間が予定に入っていない 作業枠の最初の45分は「動画を見ない時間」と決める
やり方が人によって違って迷う 情報源が複数ある(変数が多い) 30日間は教科書を1つに固定。他は見ない
完コピが「なんとなく似ている」で止まる 目視で比べている 不透明度50%で重ねる/カラーコードをスポイトで実測して数値で合わせる
3日で止まる 初日に高すぎる時間目標を設定した 確実に守れる長さから開始し「昨日よりあと5分」で伸ばす。0点の日を作らない
自分の作品が下手すぎて見るのが嫌になる お手本(プロの完成品)と比べている 比較対象を「昨日の自分の1本前」に変える。30日目に初日の書き出しを見返す
テロップを入れるほど見づらくなる 文字起こしをそのまま貼っている 聞き取れる箇所にテロップは不要。テロップは装飾ではなく「理解の補助線」と考える
編集に何時間もかかる 工程を行ったり来たりしている 共通処理→音→カット→色分け→テロップ→BGM/SE→演出の順で、1工程ずつ完結させる
本業や家庭で時間が取れない まとまった時間を待っている 30分刻みの棚卸しで固定枠を作る。まとまった時間は存在しない前提で組む

最初の30日で「やらなくていいこと」

やることを絞るのと同じくらい、やらないことを決めるのが大事です。以下は、30日目までは全部保留で構いません。

  • Premiere Proの全機能を覚えること……使うのは読み込み・カット・テロップ・音量・書き出しの5系統だけです。エフェクトの一覧を端から試す時間は、トレース1枚に回してください。
  • 高い機材を買い足すこと……マイク、外部モニター、カラーコレクション用の機材、有料のプラグイン。どれも今は要りません。必要になるのは、必要だと自分で説明できるようになってからです。
  • After EffectsやDaVinci Resolveへの浮気……ソフトを増やすのは変数を増やすことです。まずPremiere Proを1本。
  • 営業・案件応募……31日目以降のテーマです。手順は動画編集者になるにはで扱っています。この記事の30日間は、見せられるものを1本作るところまでが範囲です。
  • SNSでの情報収集……成果報告のタイムラインは、初期の学習にはたいてい邪魔になります。悩みの内訳で「自信がない」が17%を占めていた通り、比較の材料は減らしたほうが進みます。
  • オリジナリティを出すこと……最初の30日は、自分の色を出す時期ではなく、他人の指定に正確に合わせる筋肉をつける時期です。

31日目からどうするか

30日は、あくまで「学習の型ができた」地点です。ここから先、どのくらいの期間で仕事につながる水準に届くかは人によって大きく違います。

参考として、ブイプロ受講生の成果報告のうち、達成までの期間の回答があった340件の内訳は次の通りです(社内データ、回答があったもののみを母数とし、割合は四捨五入)。

受講開始からの期間 件数 割合
3ヶ月以内 77件 23%
4〜6ヶ月 81件 24%
7〜12ヶ月 100件 29%
1年超 82件 24%

7ヶ月以上かかっている人が合計182件で、全体の53%です。1年前後かかるほうがむしろ多数派という数字であって、30日で結果が出なくても順序として何もおかしくありません。期間の考え方については動画編集の習得期間で詳しく扱っています。

31日目以降は、①完コピの本数を積む、②編集の「なぜ」を言語化する、③第三者からフィードバックをもらう、の3方向に伸びていきます。特に③は自分では気づけない癖を潰す最短手段である一方、独学では最も手に入れにくいものです。

独学で30日を走ってみて、手順や優先順位に迷いが残るようなら、ブイプロの無料説明会で学習計画の相談ができます。
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よくある質問

Q1. 30日で案件は取れますか?

案件獲得の可否や時期は、スキル・営業量・市場の状況など多くの要因に左右されるため、期間を保証することはできません。前掲の340件のデータでも、成果報告までに7ヶ月以上かかった人が53%を占めています。この記事の30日間は「案件を取るための30日」ではなく、営業を始められる土台を作るための30日と考えてください。順序として、見せられる制作物が1本もない状態で応募しても、結果は出にくくなります。

Q2. 1日何時間必要ですか?

標準は1日2時間ですが、絶対条件ではありません。前掲の進度表の通り、1日1時間でも「操作の一周+トレース15枚+短い1本」までは到達できます。重要なのは長さより0点の日を作らないことです。忙しい日は15分でも起動してタイムラインを触る、という運用のほうが、週末に5時間まとめてやるより30日単位では前に進みます。時間を増やす場合も、一気に上げず「昨日よりあと5分」で伸ばしてください。

Q3. 教材やスクールは買うべきですか?

最初の30日は無料の情報だけでも進められます。この記事の手順も有料教材を前提にしていません。ただし、独学がつまずきやすい理由は「情報が足りない」ことではなく「情報が多すぎて手順の変数が増える」ことにあります。有料教材やスクールの主な価値は、手順が1本に固定されることと、自分では気づけない点を指摘してもらえることです。判断は30日走ってみてからで十分間に合います。

Q4. 練習素材はどこから持ってくればいいですか?(著作権の注意)

観察・分析の対象としてはTVerなどの正規サービスで配信されているテレビ番組が最適です。テロップのスクリーンショットを撮って、自分の手元で再現する練習は問題になりにくい範囲です。一方で、番組映像をダウンロードして再配布する、完コピした動画をSNSやYouTubeに投稿する、他人の映像を使った成果物をポートフォリオとして提出する、といった行為は避けてください。権利者の許諾なく公開・配布することになります。
人に見せる制作物を作るときは、自分で撮影した映像、家族や友人から許諾を得た映像、ライセンス条件を確認したフリー素材を使います。学ぶのは「作り方」であって、持ち出すのは技術だけ、と覚えてください。

Q5. 30日終わっても全然うまくならなかったら、向いていないということですか?

30日は、上手くなるための期間ではなく「型ができたか」を確認するための期間です。判定基準は作品のクオリティではなく、次の3つです。①決めた作業枠を7割以上の日で守れたか、②トレースで数値を測って合わせる作法が身についたか、③1本を最後まで書き出せたか。この3つができていれば、30日は成功です。逆に、作品の出来だけで判断すると、ほぼ全員が「向いていない」という結論になります。前掲の悩みデータで「自信がない」が80件・17%を占めていたのは、この判定基準を間違えている人が多いことの裏返しでもあります。

まとめ

最初の30日でやることは、環境を固める(3日)、完コピで基礎を入れる(18日)、1本を通しで作り切る(9日)。この3つだけです。全機能の暗記も高額機材も営業も、30日目までは要りません。完コピは1ミリもずらさないつもりで数値まで合わせて、作ったものは公開せず、技術としてだけ持ち帰る。この2点さえ守れば、31日目のあなたは初日より確実に前へ進んでいます。

関連記事:動画編集者になるにはPremiere Proの基本操作動画編集の習得期間

免責事項:本記事に記載した件数・割合は、株式会社ブイストが運営する動画編集スクール「ブイプロ」の受講生アンケートおよび相談記録を社内で集計したものであり(成果報告のうち達成期間の回答があった340件、受講生の悩み469件)、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。学習の進み方や成果は、投下時間・前提知識・市場環境などにより大きく異なります。また、本記事で紹介した練習方法は個人の学習を目的としたものであり、第三者が権利を有する映像・音源・デザインの複製物を公開・配布することを推奨するものではありません。著作権法その他の法令および各配信サービスの利用規約を必ずご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。(執筆:株式会社ブイスト 代表取締役 山田一真/編集部)

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